お盆に、故郷に帰ってみた。
北陸新幹線の高架橋が、風光明媚な江沼郡の景色を二分している。
廃墟となった加賀ユートピアが先日ニュースで報じられ、なかでも加賀大観音はうっとうしく立っている。
いくらなんでも、一向一揆の国だからといって、仏様関係の施設を誘致するのは結構なことだが、
仏様をぞんざいに扱っていいはずがない。
先週、芸術家の中谷芙二子さんがEテレに出演しておられた。この方のお父様は、有名な科学者、随筆家、画家として知られる
中谷宇吉郎さんだ。
中谷先生の書は当家に2つある。
1つは私が勝手言って実家からオフィスに持ち込んでいる。
それにしても、江戸時代の百姓はすごかった。
とくに、この江沼郡の幾多の百姓一揆はファンキーだったようだ。
地元の図書館の古い本をかつて読んだことがある。
地元の分家の藩に本藩から応援が来るほど大規模でぁったり、役人を包囲したり。必ずと言って、
後日、首謀者がバレたり、村から不幸にも連座させられて、入牢や斬首されたのは百姓ばかりだ。
家財没収は名主さん、お役御免は武士だけだ。
たいてい百姓は斬首された。
子供の頃、5公5民の年貢の取り分はつらいよね、と近所の古老に言ったところ、
8公2民だぞ。いまと同じ、本税と枝税とがあって、細かいとってつけたような税目で、二重、三重に加税されて、
それもヤクニンによって課税の解釈がちがうんだ。と。
だから、金なんてたまらない。
もし、当時の江沼郡に居たら、維新後でも、私は舶来品は買えんかっただろう。
まして金無垢のローレックスを数十本なんて無理だ!!
爆風スランプ「無理だ」
https://www.youtube.com/watch?v=e2rwtubhddM
現在の日本は、江戸時代の租税徴収制度の根底の考え方を踏襲していると、
財務省の友人が話していたことがある。
ほんとうだったら、政府のすべての政策に、徒党を組んで、一揆イッキ、を起こす人も出るのだろう。
松下幸之助の言葉を思い出す今日この頃であった。
私が学生だった頃まだご存命だった松下氏は日本の租税徴収のあり方には特に関心があったようだ。