PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

いま、なぜ、フランキー

2023-09-21 | ニュース

〝いま、なぜ、フランクミュラーを買うのですか〟、

と43歳のクライアントから言われたことがある。

私は、〝空気みたいなものです。あの時代の空気を買っている感じです。〟と。

同世代のフランキー好きなトガちゃんと私のフランクミュラーウオッチの考え方は異なるが、

私が社会人なり立ての1992年、フランキーは世界に打って出た。

ちょうど私が会社を設立した1990年代後半に、フランクミュラーウオッチのアジア総代理店のような規模の大きな

販売会社の店長と仲良くなった。

とにかく、国内正規品は海外モノと比べても高額だったし、ローレックスのちょっとしたフル無垢よりも高かったから、

私はカラーダイアルの無垢のフランキーを着けてベンチャーで成功していった連中にはとても羨ましかった。

未だにその時の空気のニオイを鮮明に思い起こさせて飛騰させるいい有形の偶像として大切な時計、それにフランクミュラーのビザン数字は魔除け

の意味合いがあるとも言われている。それがフランクミュラーウォッチというものだから、ちょっと他のブランドとは神秘的で意味合いが違う。

それはともかく、

フランクミュラーの初期モデルは一般的に1992年~2004年前後までをさす。

一般的に、といったのは他でもない。

たまぁ~に、スイス本社からミュージアム品といって、スイス在庫が流れてきて、この初期フランキーを販売しているのを

近年見かけているからだ。

なんだか、そういうフランキーはエキゾチックに感じるのは私だけだろう。

もちろん、文字板のビザン数字の字体や、文字板上の位置も独特な、ギコチナサがあり、ちょっと田舎くさいところが1990年代の

初期フランキーのいいところだ。

これは、雑誌にも、ネットにも紹介されているし、銀座のウォッチランドにも非売品として陳列されているので参考としたい。

初期フランキーは一般的に2852系統なのでやや小ぶりだ。

パネライ好きには受け入れられないが、私は、そもそもケースサイズ43ミリ以上が好きではない。

さらに、初期フランキーの文字板は、ローレックスの1960年代の手間のかかった、ミラーダイアルのような作り込みに定評があり、

それは現行のギョウシェよりも彫り込みが細かく、ブルーやボルドー、グリーンカラーが大変すばらしいのだ。

言うのを忘れる前に諸君に伝えておくが、

〝フランキーは絶対にカラー文字板を買うべし〟

モデルの値段が同じならば、圧倒的に数が少ないのは、カラーダイアルだ。

恐らく、初期フランキーについてだけ言えば、シルバー85、カラー15といった割合といわれている。


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