タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

愛すれば妊娠しやすいのです

2016-01-13 21:08:28 | 不妊症
篠山市杉の壬琴(みこと)ちゃん、11月27日生まれ。
「健康で元気に育ってください。
お産に時間がかかったので、体力的にたいへんでした。
優しくしていただいて、とてもお世話になりました。」

今年は1月早々から、続けて赤ちゃんが生まれています。
それもけっこうたいへんなお産が続いていますよ。
フェイスブックでも確認してください。
https://www.facebook.com/tamarclinic

いつも言いますように、難産には原因が有って、
へその緒が首に巻いているか、赤ちゃんが大きい時、もしくは両方で起こります。

はっきり言って、最近の2人のお産は、他院では帝王切開だったことでしょう。
タマル産だからこそ、経膣分娩できました。
何でもかんでも帝王切開という風潮に抵抗したかったために開業したからです。
今までに数千人のお産に付き合ってきて、その30%は無駄な帝王切開になるところを、
救ってあげたと考えています。

ですが、なかなかお母さんにすれば、感謝してもらえないのですよ。
むしろ、お産がたいへんだったと言われることが多いのです。
次は普通に産みたい、と言われるのです。
ところが本来なら帝王切開になっていたでしょうし、
次もまた既往帝王切開のために、帝王切開になっていたはずなのですよ。

その話はここまでとして、
今日は、不妊症のお話を1つ。

最近のニュースで、愛し合っているパンダの方が赤ちゃんができやすい、というものです。
ヒトでも同じでしょうか。
好きな人の赤ちゃんを産みたい、あるいは産んでもらいたいと思うでしょう?
ニュースはそこまでだったのですが、私なりにこの理由を考察してみました。

まず夫婦生活が有ると、精子が膣から子宮、卵管と登っていきます。
ですがこれって、鯉の滝登りみたいに、粘液の流れからすると逆行しているのですよ。
卵管は卵巣近くのダグラスという水溜りから卵を吸い上げ、卵管の中をその産毛でもって、
子宮の方に転がしていくのですから。
精子はこの流れに逆らって、卵の方に近づいていくのですね。

その原動力はもちろん精子のシッポの運動によります。
それに加えて、エクスタシーなんですよ。
そのことは教科書には書いてありませんから、あくまで私の説ですが、
子宮や卵管が痙攣を起こすような動きをすると、精子が吸い上げられるのです。
だから夫婦生活が気持ち良いと、精子も登っていきやすいということですね。

もう1つ、妊娠しやすい理由を挙げてみましょう。
マウスの実験をしていると分かることですし、よく言われていることですが、
マウスは子宮の中に炭酸ガスを入れるだけで子宮内膜が分厚くなります。
それに加えて、マウスの背中をさすってあげるだけでも、
子宮内膜が分厚くなるのですよ。
これを脱落膜化と、医学的には言います。
私の博士号も、これがテーマなんですけれど。
先日、ヒトでも、子宮の内膜をひっかくだけで、体外受精の時に妊娠率が上がるお話はしましたね。
通気テストの検査の後に、よく妊娠する話もしましたね。
これとも関係しているのだと思いますよ。

それで、パンダの話ですが、愛し合っていると妊娠しやすい、というのが結論でした。
もちろん他にも原因はありますけれど。
それでこれからどうしたら妊娠しやすいか、ということをご理解いただけましたでしょうか?


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