参加者:4名
コース:JR高尾駅→夕焼け小焼け→夕焼け道→板当峠→富士見台(昼食)→荒井摺差分岐→地蔵ピーク→駒木野→JR高尾駅
梅雨の真っ只中の日程でかなりの雨を覚悟していたが、当日は小雨が降ったり止んだりの空模様だったのでいつもは登山者で一杯の高原下行バスもガラガラの状態。夕焼け小焼けで下車し概要説明の後巡回を始めた。
本日の巡回の最大目的は、新掲載の地蔵ピークコースの現状確認がメインとなることを説明しスタート。普段下山でしか利用しなかった夕焼け道をのんびりと登って行く。途中ヤブレガサやカンアオイ?が目立つ中、黒ドッケ(夕焼け分岐)に約1時間で到着し、ここから北高尾でおなじみのアップダウンが始まる。指導標に手書きされたピーク名・地点名表記を確認しながら進んで行くと狐塚峠先で新たな古損木倒木を発見し記録を取る。次に高ドッケ手前で立木状態の古損木を伐倒処理した。 当初、板当峠辺りで昼食の予定でいたが、本日は強脚揃いだった為正午は過ぎていたが富士見台まで頑張る。
予報では蒸し暑い一日となると聞いていたが、昼休憩ではかなり冷え込んできた。雨は霧に変わりヒンヤリした中最大目的に向け歩き出す。
荒井摺差分岐よりいよいよ新領域の地蔵ピークコースへ向かう。途中ムヨウランやミヤマナミキ、特定不可能だったウツボ等を確認した。このコースは最近発行のガイド地図には実線で表記されているためか予想よりも踏跡はハッキリし、目立った危険箇所もなく難なく地蔵ピークに到着した。名前の如く、明治時代に建立された古い地蔵尊が2体と3年前に新しく建立された地蔵尊2体がひっそりと東の方向を向いていた。またここでは他では見かけなくなったイチヤクソウが一際目立って咲いていた。
この地点は北高尾山稜が八王子盆地に没する最も東のピークに当たり地蔵の歴史と存在がとても気になっていた。駒木野に着いたころには霧も晴れ、蒸し暑さがぶり返してきた。小仏関跡の公園で今日の巡回を振り返り高尾駅へ向かった。 薄ら寒い天気の中、参加いただいた方々へ感謝いたします。
最後に、気になっていた地蔵ピークの事を駒木野に下山後、麓の畦道で草刈中の方に話を伺うことが出来たので以下に記載しておきます。
◎ この地蔵は愛宕地蔵と言い、駒木野町会で管理している。明治の初頃駒木野集落で疫病が流行し、その退散祈願のために集落で資金を出し合い地蔵を建立し祈願した。今でも町会ぐるみで管理し毎年8月の第3日曜日には、竹で作った松明を担ぎ上げ地蔵ピーク上で松明を燃やす祭りが続いているそうです。不便な山の頂上に建立した理由は分からないが多分、疫病のような悪事は集落の中で最奥で最も天に近い場所で葬ると言った理由ではないかと思われる。
なお、このピークは京王高尾駅のホーム上と高尾山口駅へ向かう車窓右側から
眺望可能なので8月の第3日曜日には松明の火が見られるかもしれません。(TSR/S.K)