昨日紹介したケヴィンが1998年にリリースした2ndアルバム。前作のジャケットと比べ服装や抱える楽器ががらっと変わり、随分と軽く明るい雰囲気になっていることからも分かるように、全体的にサラッとした印象のラウンジーな作品になっています。コンテンポラリー・ハワイアンに期待されるアーバンメロウなAOR色は希薄なため、そういった類の音楽のみを求めている人には不向き。ただし軽く聞き流せるBGMとしての出来はそう悪くなく、手軽に南国リゾート感を味わいたいときには何かと重宝しています。連日うだるような暑さが続いていますが、こういう季節を涼しく過ごすには打って付け。軽やかな冒頭M-1のStraight From Hawaii To Youを聴いた瞬間、部屋に爽やかなハワイの風が吹き込みます。初期のサバービア・スイート掲載作品を思わせるソフィスティケイトされたラテン感覚が好印象。特にインストのみで演奏されるM-4のタイトル曲あたりは、そのままカフェ・アプレミディのコンピに収録されていても違和感がないです。前作からの流れを汲んでおり、アレンジや歌唱法にマッキー・フェアリーの影がちらほら見え隠れするのはM-7のBaby Don't You Like ThatとM-8のMalia。どちらも派手さはないものの、ローカルなコンテンポラリー・ハワイアンと言った趣で個人的には気に入っています。そして本作最大のフック曲がM-9のTogether。スタイル・カウンシルのHave You Ever Had It Blueに通じるお洒落系フェイクボサで、小気味良いヴォーカルと洗練されたオケが心地良いリゾート感たっぷりな一曲に仕上がっています。これはサバービア好きならきっと惹かれるはず。全体的にどの曲も変にベタついていないので、カフェなんかで昼間に流すBGMとしては最適な一枚かと思います。例によって1st同様レアなので万人には勧め難い作品ですが、興味のある方はジャケットを記憶のどこかに止めておいても損はないアルバム。どこかで見つけたら聴いてみてください。
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