27日、米国デトロイトのGM本社で会見するフレデリック・ヘンダーソンCEO=ロイター27日、米国デトロイトのGM本社で会見するフレデリック・ヘンダーソンCEO=ロイター
米テキサスにあるGMの工場。同社は今夏、販売不振からほとんどの工場で最長9週間、生産を休止する、と伝えられた=AP米テキサスにあるGMの工場。同社は今夏、販売不振からほとんどの工場で最長9週間、生産を休止する、と伝えられた=AP
■GMが「国有化」を要請 米政府に株保有提案
朝日新聞 2009年4月28日1時35分
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は27日、難航している金融機関など債権者との債務削減交渉で新たな提案を行い、米政府が実施する巨額の緊急融資の少なくとも半分を同社の株式に振り替えるよう要請する方針を明らかにした。政府を含む債権者がこの提案に応じれば、政府が同社株の過半を握る筆頭株主となり、実質的に「国有化」される可能性がある。
米政府の対応は現時点では明らかでないが、政府がGMの要請に応じれば、米有数の大企業が国の管理のもとで再建を目指す異例の事態になる。金融危機が深刻化した昨秋以降、金融機関以外の一般事業会社が国有化された例はない。競争力を失い、業績悪化が止まらぬGMへの一連の救済策には、米国内でも批判が根強い。その一方で、政府の支援がないまま破綻(はたん)させれば部品会社などへの影響も大きく、失業者の急増と不況の深刻化を助長しかねないとの懸念から大規模な政府支援を求める声もある。
発表によると、GMは無担保のGM社債を持つ債権者に対し、社債をGMの株式と交換することを要請し、計約2兆6200億円の債務を減らす方針。直近のGMの株価で計算すると、債権者は実質的に60%弱の債権放棄を迫られる。さらに、昨年末に決まった約1兆3千億円などの緊急融資を実施する米政府にも、融資の少なくとも半分をGM株と交換するよう求める。政府が株主になれば、債権者はGMの破綻が回避されるとみて債券と株式との交換に応じ、交渉が前進するとの期待があるとみられる。
資金繰り難に陥っているGMはこれまで、米政府から約1兆4950億円の「つなぎ融資」を受けることが決まっており、将来は最大で計約2兆9千億円必要になるとしている。27日会見したGMのフレデリック・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)は「条件によっては、米政府がGM株の50%を持つことになる」と述べ、政府が筆頭株主となる可能性を認めた。
GMはまた、再建への理解を得るため、米国内で新たに6工場を閉鎖・休止し、工場労働者を7千~8千人削減することなどを柱とした追加リストラ策を発表した。主力ブランド「ポンティアック」も10年末までに生産や販売を終わらせる。
GMは約8兆円の債務を抱えて事実上倒産です。資本家階級は生き延びるために労働者の首を切り、税金である公的資金を湯水のように注入して銀行や企業の救済を図ってきました。それでもどうにもならなくなって、「国営化」を持出してきたのです。大量の国債が発行され、ついにFRB=中央銀行がそれを買い取るところまできています。アメリカがドル紙幣を印刷して借金をちゃらにするということです。ドルが暴落してアメリカの信用が失墜したあとは軍事力による世界支配しか残っていません。日本も全く同じ道を追っています。こんなことが許せますか。
労働者の団結で資本主義を打倒するときが来ました。体制内労働運動と激突し、戦争・改憲と民営化・労組破壊を打ち破る労働運動を甦らせましょう。国鉄闘争を軸に、動労千葉に続く道州制=民営化絶対反対の闘いを職場から組織しましょう。