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【ユーロ・ドルの価値劣化で円&日本のアドバンテージが際立つが…】欧州、超長期債を乱発!のあげく…⑥

2019-09-21 14:05:07 | ヨーロッパ

前回からの続き) 

 本ブログ及び本稿でも述べているEU(欧州連合)加盟国の序列(国債価格≒支払い能力の高い順)を示す不等式「独>蘭>仏>西>伊>・・・>ギリシャ」で最上位にあるドイツだけが、相当の出血(≒自国金融機関ベイルアウトに伴う巨額財政負担等)は免れないものの、おそらくEUからの離脱Gexit)をすることができると思われます。しかし・・・このGexit、実際にはほぼ不可能でしょう(?)。前述したように、ドイツがGexit、あるいは上記不等式の「フランス以上」に当たる国を連れ立って現行通貨「ユーロ」圏を離れて新通貨を立ち上げるなどをしたら・・・他のEU&欧州諸国の人々は「EU統合の夢を破壊した!」などとドイツを猛烈に非難し、かつ同国に対する反感や敵対意識を高めていくでしょう。そうなれば欧州の平和や安定や繁栄は大きな危険にさらされるわけです。そこまでのリスクを承知のうえで、いまのドイツのリーダー層があえてGexitに踏み切るようには、とても思えない・・・(?)

 ということで、結局はドイツもまた、先述した仏西伊らの超長期債の乱発(?)に象徴されるようなインフレ策に(否が応でも)付き合っていくしかないのでしょう(?)。まあ独連銀あたりは引き続きECB(欧州中央銀行)のQE(量的緩和策)には反対し続けるのでしょうが、いかんせん多勢に無勢でドイツの主張が通るわけもありません(?)。こうしてEU圏は、ドイツ・オランダなど、バブルの不快感を抱えた国々と、(フランス?)・スペイン・イタリア、そしてギリシャのように資産デフレや金利上昇に怯える国々が、(金融政策の)舵の効かない船「ECB丸」に「呉越同舟」状態となって、インフレに向けて流されていくしかなさそうです・・・(?)

 さて大西洋をはさんだアメリカでは、FRB(連邦準備制度理事会:米中銀)が18日のFOMC(連邦公開市場委員会)において、前回FOMCに続いて利下げを決定しました。FF金利(政策金利)を0.25%引き下げ、その誘導目標レンジを年2.00~2.25%から同1.75~2.00%にするとのことです。まあ・・・最近ではこちらの記事に書いたとおりで、当然の結果だし、ようするにアメリカもまたEUと同じく通貨散布策に頼る以外の選択肢がない、ってことですね。もうECBもFRBも「通貨の番人=インフレファイター」中央銀行としての機能を果たせなくなりつつあることがいよいよはっきりしてきましたよ・・・(?)

 で、日本です。ユーロそしてドルという世界の2大通貨がこの有様です。であれば本稿冒頭に綴ったように、少なくとも、わが国だけはインフレの害悪を避けられそうですね。ユーロドルもこうして価値保存機能を喪失するなか、マネーはおのずと日本国債に集まりますから。あとはそのアドバンテージに気が付くだけなんですけれどねえ・・・

(「欧州、超長期債を乱発!のあげく…」おわり)

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