世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【香港の投資家、金資産を続々と海外に移送へ】香港投資家が教える金の強みと扱いの難しさ①

2019-09-23 22:14:16 | 金(ゴールド)

 ゴールド)の強みと扱いの難しさを同時に感じさせるトピックではありますね・・・

 日経新聞に掲載されているフィナンシャルタイムズの先日の記事によれば、香港の個人投資家が、保有する金資産をシンガポールやスイスといった外国に移し始めているとのことです。香港で金の現物を販売する企業の社長は、現に数百万ドル相当の金が香港から流出している一方、香港での金の保有を希望する新規顧客が見当たらない状態であると指摘したうえ、「現時点において、新たに金を購入した投資家で、香港に金を置いておきたいという人はまずいない。いま、金を買ったら、保管場所は香港以外にするだろう」などと語っています。また、とあるスイスの貴金属販売・保管サービス企業も、顧客に対して香港以外の場所に金の保管場所を移すよう勧めているとのことです。

 では、なぜ香港からこうして金が海外に流れているのか、といえば・・・香港で高まる政治的危機のなか、中国が香港に対して(軍事介入を含む)何らかの強権発動に踏み切るのではないかとの懸念が浮上しているため。本当にそうなってしまったら、中国の当局は香港市民の各種資産、とりわけ金塊を接収等しかねません(?)。であれば、その前にできるだけ早く「虎の子」を海外へ逃がそう!とするのは、香港在住の投資家のアクションとしては、まあ当然だろうな、と思うものです。

 このあたり、金の強みの一端を感じさせる出来事かと思います。つまり金が万国共通の価値保存手段であるということ。かりに上記の悪夢が現実となれば・・・香港にある各種資産―――不動産、株式、通貨「香港ドル」など―――の価値は暴落し、これらを抱えた投資家は大損することになります。けれどこれらを金として持っておけば、香港ドルの急降下などとは無関係に、自身の資産価値を保全できます。そして金であれば、移送先を含む世界のどこでも、その価値にふさわしい額の当該国通貨等への交換に応じてもらえます。これが香港ドルならばそうはいきませんね、上述のような混乱に陥ってしまったら、香港ドルは他の外貨に対して大きく値下がりしてしまうから・・・

 以上をふまえると、香港の投資家の多くが中国当局の手の届かないところに金を逃がそうとしているのは、近い将来・・・というか香港が現行体制を失って中国化(共産化?)するよりも前に、彼ら彼女ら自身も金移送国に脱出するための事前準備なのかもしれない、などとといった想像もできそうです(?)。

(続く)

金融・投資(全般) ブログランキングへ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【ユーロ・ドルの価値劣化で... | トップ | 【国家権力は国民から金を奪... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金(ゴールド)」カテゴリの最新記事