世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【米利下げでリスク・オン・モード、でも物価急騰で米社会不安増大、で円高株安へ?】株価下落:円安誘導の「戻り地獄」現出へ?④

2024-08-11 20:48:38 | アメリカ
前回からの続き)

 先述のように、政府・日銀には(おそらく)見込み違いがあった・・・って、日銀現行金融政策(異次元緩和=円安誘導)開始時の想定としては、ジャパンマネー(わたしたちのおカネ)が「貯蓄から投資へ」すなわち、それまでの預貯金(日本国債)から日本株への投資に回るはずだったのが、実際に本邦株式市場に流入したのは欧米投資家のマネー・・・って市中調達した同政策に由来の超低金利マネーだった、ということ。これが日本の実体経済(経済規模やわたしたちの実質所得等)の超「マイナス」の元凶である円安を導いているあたりは先述したとおりです。では、肝心のジャパンマネーはどこに?ですが、日銀当座預金に相変わらず「ブタ積み」(わずかの付利と引き換えに何の「仕事」[日本国債投資も融資等]もしないで虚しく留まり続けている状態に放置)されているわけです、(日本国債投資再開を待ちわびながら)数百兆円も・・・

 さて、このように本邦株価は、(本邦ファンダメンタルズや企業収益・利益の見通しなどとはほとんど無関係に)事実上、日銀の現行政策(円安誘導)のみを根拠に、欧米投資家の利ザヤ稼ぎ目的の売買でここまで上昇してきました(7月、史上最高値4万2千円超)。逆にいえば、その根拠が失われれば(先日の日銀の追加利上げ時のように弱まれば)、そのとたんに(円キャリートレードの)「逆回転」発生、つまり日米金利差縮小が意識されて為替レートが円高方向に転じ、日本株は先日のように総売り状態に。それは(安くなるドルやユーロからすれば、高くなる円の)調達コスト負担が増加してしまうため、彼ら彼女らが、それを少しでも避けようと一刻も早く株を売って円を買い戻そうとするからです。では今後、上記根拠がさらに弱まる可能性はあるのでしょうか・・・

 ・・・って、日銀のいっそうの利上げ・・・ではなく(9月と噂される?)米FRBによる利下げがそのタイミングとなりそうです(?)。これでアメリカでは、一段のドル安、つまりインフレ再加速が強く意識されるため、株価(&米不動産価格等)は急騰に転じると予想されます。そのあたり・・・まあ一時的に下がってはいるものの株価(および不動産価格)は引き続き史上最高圏≒バブル圏にあるというのに、こうして(利下げで)これら価額を押し上げざるを得ないわけで、そこにアメリカの不可逆の行く末―――脱却不可能なインフレ依存―――があらためて窺えるところです・・・

 いっぽう日本は・・・この際、上記のとおり欧米投資家による円の買い戻しと株の売りが促されて円高株安へ、となりそうです(?)。そのあたりアメリカ(等)がドル安株高へ向かうなか、通常なら世界的なリスク・オン・モードになるのでしょうが、日本株においては、その下支え効果よりも円高が進むことによる下押し圧力のほうが勝るのではないか・・・って、これマネーゲームですからね上記のとおり・・・

 さらに・・・円高株安がいっそう喚起されそうだな、と予感させるのが、そのアメリカのインフレ再加速―――具体的には、政策金利の低下で誘発されるエネルギー価格(ガソリン代や電気代など)をはじめとする消費者物価の急上昇―――が引き起こす米社会不安の高まり、でしょうね、そのあたり現在進行中の米大統領選からも想像できるように・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする