analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

こちらの記事は製作・修理・改造を推奨するものではありません。
故障・事故等が起きても当方責任は負いかねます。

PhfD-5 調整8 NFBもどす。

2019-10-20 00:02:19 | PhfD‐3.2

今日、昼間音量を上げて聴いてみた。かなり期待したのだが、低音は充分では無かった。がっかり。

LCRフォノイコの調整、手詰まりだ。

段間トランスの繋ぎを色々換え、U7の動作点を変え、その都度測定をしてみたが、低音の量感がイマイチだ。そういやNP-126を使ってた時も設計通りいかない。確か結局10kΩ:600Ωで使っていた?いや、あれは直して20kΩ:600Ωにしたんだっけ。

NFBの利点は歪率の低下、ダンピングファクターの向上、周波数特性の向上。

そうか、初段E80Fと二段目12AU7のF特のかまぼこをNFBで改善するんか。

段間トランスの一次側をシリーズにし、NFB抵抗を取り付けた。NFBの線が届かないので焦ったが、やりくりしたら届いた。

まずはF特の測定。

おお、良い感じじゃん。

ええと、40Hzで17.64dB。ここは20dBと思ったが、それはRIAA。IEC基準だと良いところになるんだ。あとでどっちか確認しよう。

 

音出し。低音が出てるとこまで曲が流れなくても分かる。良い感じ

ナッツクラッカーのB面最後方の曲、ズンが出た。良かった。

ただ、高音の抜けがイマイチになった。空気感と言うか、それがやや落ちた。それでも一般のフォノイコよりは良い音だと思う。

NFBを掛けると中音張り出しの変な音になってしまう。NP-126に戻そうとしたが、まずは正式な回路に戻してからだ。

まてよ、配線間違ってたんじゃないか?

過去の画像を探した。

トランスを交換したときの記事より、画像を見てみた。

NFBは丸ポチの印のある、トランス巻線巻き始めに接続する。その配線が無い。ちょうど反対側は真空管に隠れて見えないが、配線間違えの可能性大。

初段のカソード電圧を段間トランスのアース側に接続。よく分からんが、PFB(ポジティブフィードバック)になってねえか?そんでF特の強調された、あんな音になった・・・。

納得。偉い遠回りしたが、お蔭でトランスの勉強になった。

どこをどう弄ってどうなるか?全く想像つかなかったことをやった。トランスが難しい、と思ったがかなり親近感がわいてきた。

NFB無しの音は中高音の広がりが凄い。低音を犠牲にした感じだ。これはパワーの入力トランスを使い始めての音とよく似てる。低音を犠牲にしても欲しいか?と聞かれると微妙だ。今の音はハイ落ちっぽい。そりゃ前の音を聴てるからで、これがまっとうな音。中域の張り出しはそこそこだが、歪っぽい、きつい音ではなく聴きやすくなった。物足りない、ってのも正直なところ。

ただ、NP-126を使ってた時の音を思い出すと雲泥の差だ。この中域の透明感、パリッとした感じは「アモルファスコア」って感じ。ファインメットはこの張り出しが無くフラット、って感じかな?まあ、OPTしか聴いたことはないが。私はこういう音が好きなんだ。NP-126(多分オリエントコア)はもっと厚い、滑らかな音かな。

こうやって聴いてると、NP-126の時の音はどうも欠陥だったような気がする。単純にトランスを入れ替えただけなのでそれは無いのだが、どうしても「トランス付きのアンプだから」と、全体に縮こまった、押さえつけられたイメージしかない、と諦めていた。もちろんそんなはずは無いのだが、今のこのフォノイコが良くなっているからだ。横の広がりに制限された感じもない。ストレスなく音が飛んでくる。まだやってないが、CDといい勝負するのではないか?こんだけ良い音するのに、シュアーのM97HEなのだ。メインのタンテでもない。それはプリとパワーを組み直したことも大きいかも知れない。なんとなくパワーがフォノの良いところを(全体のインピーダンス整合で)引き出したような気もしないでもない。

 

え?それって私には不可能と思ってた全体のチューンナップでは無いのか?一時期ある程度行くとこまで行って満足してしまって「やることなくなった」なんて言ってたっけなぁ。まあ、先は長い。


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