三菱電線SP-1。こりゃまいった。アクロリンクでもうこれ以上無いと思ってたが、上が有った。
まず、音(像)の出方が前に来る。
古いCDでも、古い録音だけど良い機械で鳴らしてる、と言う感じがする。古い録音だ、と言うことがよくわかる。CDからは全て出しきってる、そんな感じ。
そして音量上げてもうるさく無い。夜中に結構な音を出した。
一番の良さは、後ろの方で棚引くエコーのような音。これが今まで空間に溶けている:もやもやしたのが独立して聴こえる。ああ、こんな音が入ってたのか・・・と。
これは今気が付いたのだが、エネルギーが削がれずそのまま出る。
音色は若干濃くなった。古いケーブルのようにくどくならない。多分アクロリンクよりは若干濃いと思うが、一般的にはあっさり。濃くすると他の音がマスキングされる気がする。
ただし声がほぐれない。あの腫れ物にさわるような透明感がいまいち。これは多分端子をはんだ付けしてるかではないか?
まあ、そのうち対策してみよう。半田部分を少しだけのこして、ちょん切る。そして新しく被覆を剥く。
ほんとはアンプの内部配線用に買ったんだけど、外したくない。いやー今まで何回も聴いたCDから聴こえなかった音が聴こえる。今まで声の周りの音は多分声にマスキングされてたと思う。それが分解能が上がって聴こえる様になった。高音で響く音は実はその以前より中低音から駆け上がっていく様が解かった。
一音一音が軽く出る。ふわっではない。ぽっでもない。浮き上がる、噴出す、ではなく初めからそこに存在してる音、とでも言おうか。リミッターが外れた、解放された、そんな表現になる、か。
この違いに反応するDS3000も凄い。ケーブルでこんなに変わるとは。アクロリンクの時もショックを受けたが、あれは鳴り方は変わらず純度を上げた感じ。同時にコクもそぎ落としたのではないか?と思える。
多分他人からしたら「なにそれ?」と言う程度の差であろう。アンプに何十万も掛けるならこの値段でこの音が手に入る。まずは此処から手を付けるべき。アンプはその後。もしかしてこれ以上のケーブルは無いのではないか。そう思える。