なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高熱が10日続いたCOVID-19

2022年10月31日 | Weblog

 10月25日にCOVID-19の69歳男性が感染病棟に入院した。1週間高熱が続いていた。

 10月17日に他院でCOVID-19と診断された。抗ウイルス薬の処方はなかった。自宅静養していたが、高熱が続いて、10月24日に保健所の依頼で、地域の基幹病院で外来アセスメントが行われた。

 右肺に肺炎像を認めて、高熱も続くことから要入院と判断された。ただ基幹病院ではCOVID-19の院内発生があり、規定以上のCOVID-19患者の入院を診ていた。新規の受け入れができず、当院に入院依頼が来たという経緯だった。

 胸部CTで右中葉と下葉にすりガラス陰影と浸潤影を認めた。発症してからずっと高熱が続いているという点では、ウイルス感染が遷延していると判断される。

 しかし肺炎像は片側だけで、その点では細菌感染併発と判断される。最初がウイルス感染で、すぐに細菌感染を併発したという経過なのだろうか。

 肝機能障害(AST 158・ALT 168・ALP 288・γ-GTP 317・ LDH 280)と血清フェリチン3159とかなりの上昇を呈していて、これはCOVID-19らしい異常だ。

 

 発症8日目だがレムデシビル点滴静注も入れて、抗菌薬(スルバシリンABPC/SBT)を開始した。入院3日目(発症10日目)まで高熱が続いたが、4日目に解熱した。

 食欲はないと言っていたが、高熱がある時でも食事はある程度摂取できていた。解熱してからは完食となった。今週末には退院にできそうだ。

 

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