なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

面会制限

2022年10月14日 | Weblog

 現時点でも、原則的には(ほぼ?)すべての病院が面会制限を行っている。

 大学病院の緩和医療の教授が、面会制限について記載していた。大学病院も原則面会禁止になっているが、重篤な病状の患者さんの場合は各診療科の判断で「特例として」家族との面会を許可しているそうだ。

 緩和ケア病棟に入院している患者さんは、終末期のがん患者さんなので、ほぼ全員が「特例」に該当するが、家族3名に限って面会を許可してきたそうだ。

 緩和ケア病棟ならではの、長時間の面会、というか付き添いも、PCR検査陰性(1回だけ)を条件に許可していたというのはちょっと驚いた。

 感染者の多い(多かった?)首都圏からの面会や若年者の面会は禁止していたが、その地域の縛りは撤廃されたという。

 

 当院はどうかというと、重篤な病状の患者さんの場合は、「個室入院」で「少数の家族」の「短時間(10分くらい)」の面会を許可てきた。

 がんの終末期の患者さんが多いが、重度の誤嚥性肺炎や超高齢の老衰の患者さんも許可していた。回数は特に決めていないが、一度面会して1週間持ちこたえた時には、また面会に来たりしている。

 自称「県内で一番緩い面会基準」で行ってきた。当院では職員がコロナに感染したり(一度に2~3名まであった)、家族に罹罹患者がいて濃厚接触者として自宅待機になったりはしてきた。

 それでも、いわゆるクラスターの発生はなく、診療制限(外来診療の休止)や入院の受け入れ制限をしたことはない。感染対策がよくできているということではなく、単なるラッキーだと認識している。(感染管理ナースが2名いるというのはある)

 

 家族の短時間の面会で感染するのはあまりなさそうだ。大抵はコロナに罹患した職員の院内持ち込みか、コロナと思わないで入院した患者さんからクラスターが発生していると思われる。

 病院としての対応を、病院独自の判断で決めることはない。大抵のことは周辺の病院、県内の病院の状況を確認して、追随する形で決めている。何か病院として決めることが出てくると、事務の担当職員が他の病院に電話で対応を訊きまくるのが通例だ。

 

 以前は首都圏からの面会は禁止としていた。首都圏というのは、東京・埼玉・神奈川でいいのだろうか。関東圏とするのは違うと思う。茨城県水戸市から面会に来たいという話があり、茨城県の方が当県よりコロナ発生は少ないのでいいんじゃないかということになった。いったい何を議論しているのだろうか、と思ってしまう。

 

コメント
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