なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

普通に胃潰瘍

2022年10月04日 | Weblog

 先週の金曜日に右季肋部痛で69歳男性が内科外来を受診した(大学病院からバイトの先生担当)。肝機能障害を認めたが、腹部CTで肝胆道系に異常を認めず、消化器科医に相談された。

 肝機能障害はAST 125・ALT 131・ALP 112・GTP 117・総ビリルビン2.1だった。腹部エコーで確認しても肝胆道系に異常はない。発熱もあって、肺炎・尿路感染症など他の感染症らしさもなく、肝機能障害からは胆道系の感染症と判断するしかない?。

 困ったらしく、何だと思いますがと言われたが、よくわからない。血液培養をとって、胆道系の感染症もカバーするような抗菌薬を入れて経過をみるしかないか。

 患者さんは入院をいやがって、外来で抗菌薬が処方された。月曜日に受診した時には肝機能障害は軽快していた。BUNが29と軽度に上昇している。もともと腰痛症(腰椎術後)と心気症?として、ロキソニンとデパスを20年以上内服している方だった。

 上部消化管内視鏡検査を行うと、普通に胃体下部後壁に胃潰瘍(A1)を認めた。潰瘍底に黒色に凝血を認めるが、貧血はない。タケキャブ内服で経過をみることになった。診断はNSAID潰瘍になる。この肝機能障害はどういう機序だったのだろうか。

 

コメント (1)
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