Snowtree わたしの頭蓋骨の下 *鑑賞記録*

舞台は生もの、賞賛も不満もその日の出来次第、観客側のその日の気分次第。感想というものは単なる個人の私感でしかありません。

NHKホール『NHK交響楽団 第1535回定期演奏会 プログラムA』B席2F

2005年02月13日 | 音楽
指揮/ジェームズ・ジャッド

モーツァルト『交響曲 第25番 ト短調 K.183』
第一楽章が映画『アマデウス』のテーマ曲となって有名になった楽曲。全楽章聞くのは初めてだ。有名なの第一楽章ですが第二楽章~第四楽章もとても美しい曲で聴いていてとても心地よかった。モーツァルトの楽曲って、ほんとどこかしら心の琴線に触れる音があると思う。N響の弦のきれいな響きが印象に残りました。でも木管のほうがところどころ「ん?」というような部分が。もっとノッた感じだったらなあ。もったいなかったです。

それにしても第一楽章ではどうしても映画のシーンが頭を掠めます。ドラマチックな構成をうまく映画に使ったのねと映画『アマデウス』での音楽の使い方、本当にうまいなと改めて思ったり。

ハイドン『トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe-1』関山幸弘(Trp)
N響の主席トランペット奏者の関山氏がソリスト。うわ~、トランペットってこんなにきれいな音が出せるんだ~とちょっと感動。とても軽やかで澄んだ柔らかな音にはビックリ。聴いた瞬間、一瞬、空が見えたような気がしたよ。今まで日本人の管楽器の音色って物足りないことが多かったので期待してなかったんだけど、とても素敵でした。もっと聴いてみたかったけど、残念ながらアンコールは無しでした。団員さんだからかな。

ホルスト『組曲「惑星」作品32 』
中学時代に大好きで何度もリピートしてた曲だけどあんなに編成が大きいとは。どうりで迫力がある楽曲なわけだと納得。出だしから弦のまとまりと力強さで一気に持っていった感じです。それとハープの美しい音色とパーカッションのキレのある迫力がとても良かった。楽曲のイメージのふくらみが様々な音の面白さと重なり、聴き応えがある。やっぱりこの楽曲好きだなあ。「木星」のメロディは平原綾香がポップスとして流行らせましたね。今回、聴いていてあまりそれにひきずられなかったのはあのメロディ部分をドラマチックに歌いあげる感じにしなかった指揮者のおかげかも。ラスト「海王星」の女性コーラスは裏からだったのでどうしても篭って聞こえる。直接の歌声で聞きたかったなあ。舞台にスペースが無いのでしょうがないのですが…。一人突出してきれいなソプラノを出していた方がおりました。