読書日和

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「毛利元就 第十七回 凄まじき夜明け」

2018-11-18 19:14:37 | ドラマ
今回ご紹介するのは大河ドラマ「毛利元就 第十七回 凄まじき夜明け」です。

-----内容&感想-----
異母弟の相合(あいおう)元網と重臣の桂広澄(ひろずみ)の謀反による死は元就に大きな影を落としていました。
元就が元網のお墓に手向けようとして花を切っていると、筆頭重臣の志道広良(しじひろよし)がやって来て「花なぞ誰ぞに用意させまするぞ」と言います。
元就が己の手で手折りたいと言うと広良は「元綱殿へのせめてもの償いでござるか?」と言い、さらに「一体いつまでぼやけば気が済みますのか。己が家督を継いだから二人は兵を挙げた。わしが継がなければ死ぬことはなかったのじゃといつまで…」と呆れながら言っていたのが面白かったです。
元就はお墓に手向ける花を誓いの花だと言い、次のように語ります。
「毛利のためを思うて死んだ元網の遺志、兄は忘れぬ。必ず毛利を強うするからという、誓いの花じゃ」

元就が元網のお墓に行くと元網の母の相合がいます。
元就がお墓に花を手向け涙ぐみながら「元綱、兄を許してくれ…」と言うと相合は「そのお気持ち、忘れませぬ」と言います。
相合は水がなくては花が枯れるため、殿に用などもってのほかだが重くて私には持てないので農家で水を貰ってきてくれないかと言います。
元就は「容易いことじゃ」と言い喜んで引き受けます。
しかし水を貰って戻ってくると相合が自害し墓石に寄り添いながら亡くなっていて元就は衝撃を受けます。

郡山城で元就は美伊(みい)、杉、杉の侍女の久(ひさ)に水を汲みに行かなければ良かったと後悔を語ります。
美伊は相合は今頃元網に「最後にとうとう殿に水汲みをさせたぞ」と笑って言っているはずだと言い慰めます。
杉が「いかに辛かろうと、己の命を絶つは、間違うておる。体がぬくいうちは、仏に生かされておるのじゃ。仏に背くは、間違うておる」と言っていたのが印象的でした。
元就は「何もかも、わしのせいじゃ」と言い思い詰めます。

重臣の渡辺勝(すぐる)を嫡男の通(かよう)が朝食も夕食も食べていないと聞いたが大丈夫なのかと心配します。
勝は自身が謀反に加わっていれば広澄も元網も相合も死なずに済んでいたかも知れないと言います。
さらに毛利を守るためには謀反もあるだろうが自身はそこに身を置きたくはなかったと胸の内を語ります。
通は勝が元就を討たなかったことは毛利を守ったことに等しいと思っていると言います。

重臣の井上元兼が元就に勝の動きがどうも怪しいと言います。
広澄が亡くなった夜に城の前で勝の姿を見たと言い、広澄が謀反に失敗した時には勝が兵を挙げて謀反を起こす約束がかねてより出来ていたに違いないと言います。
元就は「勝はさような男ではない。信じられぬわ」と言いますが元兼は勝にはゆめゆめ油断するなと言います。
さらに元兼の屋敷で家臣が勝が死ねば元兼は元就、広良に次ぐ地位になると言うと、元兼は自身が欲しているのは毛利家だと言い、いずれは元就、広良にも刃を向けることになるかも知れないと言います。
元兼の曲者ぶりがよく分かる場面でした。

杉が雪(亡き毛利興元(おきもと)の正室)のところに行き、次から次へと人が死に虚しくてならないと胸の内を語ると、雪は自身も生きながら死んでいるようなものだと言います。
「夫に死なれ、子供に死なれた女は、この世にいないも同然。息だけしておれという世の中じゃ」と言っていてとても寂しい言葉でした。
そして杉が言われてみれば自身も何一つすることがないと言うと、雪が「これからの男は、女を上手く使うことを考えねば、人の上には立てぬ」と言っていたのが印象的でした。

広澄の嫡男の元澄が勝を訪ね、父の無念を晴らしたいので合力(ごうりき、援軍のこと)してくれないかと言います。
郡山城では元兼が元就と広良に、元澄と勝が謀反を企てていると自身の手の者が知らせてきたと言います。
元就がまずは謀反の証を掴むことだと言うと、元兼は「もしも証を掴めば、その場で討ち取ってもよろしゅうござりまするな」と言います。

美伊の侍女の藤野は間者から勝の屋敷に元澄が入って行ったことを聞きますがすぐには美伊に言えませんでした。
やがて二人が合力して兵を挙げるかも知れないと言うと、美伊はなぜ隠そうとしたのかと聞き、勝に想いを寄せているのではないかと言います。
美伊は「美伊に話せば兵を挙げる前に渡辺殿は殺されるかも知れぬ。美伊には言えぬはずじゃ」と言い納得します。
藤野が辛そうに「死なせとうない!」と言うと美伊は「藤野、想う人ができて良かったの。美伊が殿を死なせとうないように、藤野が渡辺殿を死なせとうない気持ち、痛いほど分かる」と言います。
そして「渡辺殿のこと、美伊は殿に話すぞ。藤野も、思うたとおりにやるがよい」と言います。

藤野は勝の屋敷を訪れ謀反を思い留まるように頼みますが、勝が謀反を起こす気がないことが明らかになり安堵します。
ところが元兼が兵を率いて勝の屋敷を襲撃して一気に緊迫します。
元兼は勝を謀反の証がなくても殺してしまおうとしていました。


(渡辺勝。画像はネットより)

勝は通に裏から逃げるように言い藤野に通を頼むと言います。
敵が大勢やって来ますが勝は物凄い強さで一人で何人も切り倒します。
そこに元兼が現れて殿の命だと言うと勝は「まことか」と疑わしそうに言い、さらに「これが、勝の生き方にござる」と言います。
これは戦いに生き戦いに死ぬということだと思います。
勝はなおも奮戦しますが多勢に無勢でやがてたくさんの槍に刺され息絶えます。

元兼が郡山城に戻ると元就は「何ゆえ討ち取った!」と言います。
元兼は自身が勝の屋敷に行き謀反の意思があるのかを尋ねたら向こうから切り掛かってきたと嘘を言います。
そこに元就の祖父の福原広俊がやって来て元澄が郡山城を襲う動きがあるという知らせが届いたことを伝えます。
広良が元澄の屋敷に兵を向けるべきだと言うと元就は一人で行くと言います。
広良と広俊が元澄の屋敷には手勢が群れていると言い止めようとしますが元就は制止を振り切り元澄の屋敷に行きます。

屋敷で元就は大勢の敵に囲まれますが全く怯まず、「元澄、父の思いが分からぬのか!何ゆえ命を粗末にする。父の無念を晴らそうと思い兵を挙げ、挙句に死んでは、父が尚更無念だということ、なぜ分からぬのじゃ!」と言い説得します。
元就は「広澄は死ぬ間際にわしに言うた。新しい毛利を託すと。広澄がわしに託したのは、そなたが兵を挙げることではないのじゃ!」と言います。
さらに「父が兵を挙げたは、この毛利の、行く末を案ずるがゆえじゃ!」と言うと元澄が涙ぐみます。
元就は「元澄、そちはこの毛利の力になれ!」「わしは広澄と約束したとおり、新しい毛利を作るのじゃ!」と言い力になってくれと頼みます。
元澄が断ると元就は「わしを斬れ」と言います。
「わしはな、広澄の子ということだけでそなたが信じられた。その広澄が信じたわしを信じられぬなら、わしを斬れ」と言い刀を差し出します。
ついに思いが通じ、元澄は刀を持って跪き「この太刀、頂きまする」と言います。

郡山城で元就は広良、元兼、広俊に元澄には一切咎めを負わせないと言います。
また元兼には自身の命に対しよくぞ忠義を尽くしてくれたと言い、今回起きたことの全てを許すことにします。
さらに今回のことは何もかも自身が命じたことで、誰のせいでもなく自身のせいであり二度と今回のような過ちは犯さないと言い、かなりの器の大きさだと思いました。

元就は美伊に元澄が考え直してくれたのは嬉しいがあの太刀をやるつもりはなかったので惜しいとぼやきます。
すると美伊が「いつまでぼやいておられます。これからさらに新しい家臣が必要にござりましょう。さように女々しうては家臣のなり手がござりませぬ」と言っていて面白かったです。
さらに美伊は新たな子を妊娠したと言い、最後にほっとできる場面になって良かったです。
また最後に「若い世代の幕開けは、実は毛利にとって、さらに過酷な時代への幕開けでもありました」というナレーションがあったのが印象的でした。


前回と今回で桂広澄、相合元網、相合の方、渡辺勝が亡くなり毛利が大きく変わりました。
広澄の嫡男の元澄、勝の嫡男の通がよく登場するようになり家臣の世代が若くなりました。
重臣を失う犠牲が出たのと元兼という曲者はいますがついに家督争いの余波が無くなり元就を中心に毛利がまとまっていくことになります。
名将としてどんどん活躍している元就のさらなる活躍を楽しみにしています


各回の感想記事
第一回  妻たちの言い分
第二回  若君ご乱心
第三回  城主失格
第四回  女の器量
第五回  謀略の城
第六回  恋ごころ
第七回  われ敵前逃亡す
第八回  出来すぎた嫁
第九回  さらば兄上
第十回  初陣の奇跡
第十一回 花嫁怒る
第十二回 元就暗殺指令
第十三回 戦乱の子誕生
第十四回 巨人とひよっこ
第十五回 涙のうっちゃり
第十六回 弟の謀反
第十八回 水軍の女神
第十九回 夫の恋

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