独立行政法人国民生活センター発行 国民生活2021.9月号
相談情報ピックアップ 第26回より
眼鏡型の拡大鏡
眼鏡ではないので、掛けたまま歩くと危険です!
事故事例
〇80歳代の父が眼鏡型の拡大鏡をかけたまま歩行し転倒、肋骨を骨折した。(60歳代、女性)
〇眼鏡型の拡大鏡を使用したところ、眼に違和感があり、チカチカした。(60歳代、男性)
問題点とアドバイス
眼鏡型の拡大鏡は、手が届きそうなところにある物を拡大して見るもので、
視力や老眼等を強制してピントを合わせるものではありません。
PIO-NETには「表示倍率通りに拡大されない」「使用中に目がくらくらした」等
眼鏡型の拡大鏡の見え方に関する相談が419件よせられており、
60歳以上からの相談が9割を占めています。
なかにはそれが原因でけがなどをした事例も含まれていました。
そこで眼鏡型の拡大鏡の見え方の特性をテストしました。
①視力や老眼を矯正するものではないので、掛けたまま歩くと危険
レンズの高額中心からピントが合うまでの距離(焦点距離)は、
テスト対象の全銘柄とも25~51㎝と手の届く程度の距離で、
焦点距離より遠くの物ははっきり見せませんでした。
また、見え方も通常の眼鏡とは異なるので、掛けたまま歩くと転倒のおそれがあります。
②表示倍率どおりに拡大されない
眼鏡型の拡大鏡をかけても、表示倍率どおりに拡大されないという相談があり、
かける前とかけている間の見え方を調べました。
焦点距離と同じ距離で観察対象を見たところ、掛けても表示倍率どうりには拡大されず、
表示倍率どおりに拡大して見るためには、掛ける前より、見る対象に近づく必要ありました。
③眼精疲労などが起きる可能性
瞳孔間距離(左右の瞳孔の中心間の距離)と眼鏡型の拡大鏡の光学中心距離(左右のレンズの光学中心間の距離)が
あっていない場合、眼精疲労、頭痛、めまい等が起きることがあります。
既製品の眼鏡型の拡大鏡は、一人ひとりに合わせて作られているものではありません。
購入前に使用感を確認し、眼鏡を使用している場合は、眼鏡との重ね掛けも試してみましょう。
もし、目や見え方に異常を感じた場合は使用を中止して、眼科医の診療を受けましょう。
***************************************
眼鏡型の拡大鏡はテレビコマーシャルでもおなじみです。
通販で購入する場合は、購入前に使用感を確認することはできないので特に注意したいものです。
眼鏡型であって眼鏡でないということも意識したいものです。
眼鏡のようにかけたまま歩行してしまうこともあるかもしれません。
周りの方も是非使用している方に伝えてください。
「かけたまま歩くと危ないよ!」と。
この記事は5月25日のブログで注意喚起した内容と似ていますが、
国民生活センター商品テスト部が執筆者となっており、
テスト結果を踏まえての注意喚起です。
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に全国から寄せられた
相談情報をもとに商品テストを行い注意喚起をしているんですね!
相談情報はトラブルや事故予防に活用されているわけです。
みなさんの相談が他の方の役に立っているのです。
しっかりと声を上げるのも大切ってことですね!
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相談情報ピックアップ 第26回より
眼鏡型の拡大鏡
眼鏡ではないので、掛けたまま歩くと危険です!
事故事例
〇80歳代の父が眼鏡型の拡大鏡をかけたまま歩行し転倒、肋骨を骨折した。(60歳代、女性)
〇眼鏡型の拡大鏡を使用したところ、眼に違和感があり、チカチカした。(60歳代、男性)
問題点とアドバイス
眼鏡型の拡大鏡は、手が届きそうなところにある物を拡大して見るもので、
視力や老眼等を強制してピントを合わせるものではありません。
PIO-NETには「表示倍率通りに拡大されない」「使用中に目がくらくらした」等
眼鏡型の拡大鏡の見え方に関する相談が419件よせられており、
60歳以上からの相談が9割を占めています。
なかにはそれが原因でけがなどをした事例も含まれていました。
そこで眼鏡型の拡大鏡の見え方の特性をテストしました。
①視力や老眼を矯正するものではないので、掛けたまま歩くと危険
レンズの高額中心からピントが合うまでの距離(焦点距離)は、
テスト対象の全銘柄とも25~51㎝と手の届く程度の距離で、
焦点距離より遠くの物ははっきり見せませんでした。
また、見え方も通常の眼鏡とは異なるので、掛けたまま歩くと転倒のおそれがあります。
②表示倍率どおりに拡大されない
眼鏡型の拡大鏡をかけても、表示倍率どおりに拡大されないという相談があり、
かける前とかけている間の見え方を調べました。
焦点距離と同じ距離で観察対象を見たところ、掛けても表示倍率どうりには拡大されず、
表示倍率どおりに拡大して見るためには、掛ける前より、見る対象に近づく必要ありました。
③眼精疲労などが起きる可能性
瞳孔間距離(左右の瞳孔の中心間の距離)と眼鏡型の拡大鏡の光学中心距離(左右のレンズの光学中心間の距離)が
あっていない場合、眼精疲労、頭痛、めまい等が起きることがあります。
既製品の眼鏡型の拡大鏡は、一人ひとりに合わせて作られているものではありません。
購入前に使用感を確認し、眼鏡を使用している場合は、眼鏡との重ね掛けも試してみましょう。
もし、目や見え方に異常を感じた場合は使用を中止して、眼科医の診療を受けましょう。
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眼鏡型の拡大鏡はテレビコマーシャルでもおなじみです。
通販で購入する場合は、購入前に使用感を確認することはできないので特に注意したいものです。
眼鏡型であって眼鏡でないということも意識したいものです。
眼鏡のようにかけたまま歩行してしまうこともあるかもしれません。
周りの方も是非使用している方に伝えてください。
「かけたまま歩くと危ないよ!」と。
この記事は5月25日のブログで注意喚起した内容と似ていますが、
国民生活センター商品テスト部が執筆者となっており、
テスト結果を踏まえての注意喚起です。
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に全国から寄せられた
相談情報をもとに商品テストを行い注意喚起をしているんですね!
相談情報はトラブルや事故予防に活用されているわけです。
みなさんの相談が他の方の役に立っているのです。
しっかりと声を上げるのも大切ってことですね!
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