あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記_呉、江田島、倉橋島、堪能ツーリング_その3

2008年03月01日 | 旅するシーカヤック
2008年2月24日(日)

朝、旅館の布団の中で目を覚ました。 どうやら風の音は聞こえてこない。 静かな朝。

外はまだ薄暗いが、カーテンを開けて外を覗くと??? ん、屋根が白い。。。

家の屋根や、クルマのルーフの上に雪が積もっている! おー、雪だ。

***

ゆっくりと朝風呂に入り、体を伸ばす。 どうやらこれなら、海に出られそうだ。 良かった。

五さん、レ隊長さんとともに朝食を食べつつ、海図を広げ、確認した風向きをもとに今日のコースを決めていく。
食事を終え、荷物をまとめ、下に降りる。 すると旅館の女将さんが、『今日は漕ぐの?』 『ええ、今日は風が無いんで出られそうです』と私。

『それにしても、暖かい島で雪が積もっているなんて、驚きました』 『ここらはね、暖かいから珍しいよ。 積もったのは3年ぶりくらいかねえ』

その後も、気さくな女将さんから、この辺りの話を聞かせていただいた。
一つ一つ石を肩に担いで運び、長い年月を掛けて作り上げた鹿島の段々畑の事。 石を運ぶために、地元の人たちにはみんな『荷ないコブ』ができていたという話。 海水が押し寄せて被害を受けたと言う数年前の台風の事。
風待ち、潮待ちの港であった室尾では、三味線が盛んだった事。 今でもその伝統を残そうという活動が続いていること、などなど。

この辺りには、まだまだ面白そうな話が残っていそうだな。 これはまた調査に来ねば!
『お世話になりました。 また、泊まりに来ます』 『気をつけて』

***

クルマで出発予定地に移動し、出艇の準備を開始。 空気こそ冷たいものの、昨日の嵐のような風は治まり、海は穏やかだ。

『風もないので、情島の外側を回っていきましょう』 海に漕ぎだし、情島の北端を目指して漕ぎ進んでいく。 『今日は出られて良かったですねえ』

情島の北岸から東側の海岸に沿って南下。  情島の歴史や今の島の生活に付いてお話ししながら、漕ぎ進む。 風も波もなく、時々日も射す、穏やかなツーリング日和である。

『じゃあ、ここから、小情島、鈴鹿島を通って、湾内に入っていきます』

***

お気に入りの小さな入り江を漕ぎ、誰もいない静かな浜へ。 ここまで、1時間ちょっとのパドリング。

シーカヤックを引き揚げると、流木を集める。 タンデム艇に積んで来た焚き火台をセットし、火を熾す。

今日のお昼ご飯は、五さんが『パエリア』をつくってくださるそうだ。 これはスゴい。

本土の方で降っていた雪が次第に南下し、この浜でも雪がチラつき始めた。 雪がちらつく中、シーカヤックを漕いで海を渡り、だれも居ない静かな浜で火を熾し、焚き火でパエリアを作って食す。 これぞ『酔狂!』 大人の遊びである。

火に当たりながら、パエリアができるのを待つ。 水分がなくなったら、落とし蓋をして数分待つと完成!
なんともウマそうだ。

『いただきます』 ハフハフ、モグモグ 『うん、ウマい』

スープは、インスタントだが具もたっぷりで本格的な『トムヤンクン』 これまた、体が胃袋から温まる。
食後はコーヒーを飲み、『ごちそうさまでした』

***

じゃあ、そろそろ帰りますか。 

荷物をパッキングし、再び漕ぎだし、出発した浜へと戻った。

『昨日はどうなるかと思いましたが、海に出られて良かったですね』 『ほんと、昨日は観光、今日はシーカヤックツーリング。 なかなか良かったですよ』 『もっと良い所がありますから、またぜひ遊びに来てください』

土曜日は、呉、江田島、倉橋島の歴史と味覚を堪能する旅。 今日、日曜日は、冬の瀬戸内を楽しむゆったりのんびり、日帰りツーリング。

良い週末だった!

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