tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

琵琶香合は「弁財天」か「耳なし芳一」か・・・

2013-08-14 18:28:33 | 道具は語る
8月14日(水)
お盆の真っ只中、暑い日が続いております。
連日猛暑と高速道路の込み具合が放送されております。あれほどの渋滞を見せ付けられてはとても出かけようとは思えません。

今日も午前中の内に用事を済ませ、午後は少しずつ道具の整理と合宿の用意です。
香合の保管箱に出して使ったものをしまっておりましたが、つい手が出て広げてしまいます。

今年の干支に関係する香合がありましたので出してみました。



琵琶香合

お正月にも使用した琵琶の香合です。
もちろん、お正月は炉ですので、焼き物のものでした。

お正月の時も「なぜ琵琶が巳年なのか?」という声がちらほら、琵琶――弁財天――琵琶を弾いている――弁財天な蛇の化身とされている。

こんな謎解きのような具合で繋がって行きました。そして、誰もが「ああ~」と腑に落ちたのです。

そんな琵琶香合が飾られた席では何を想像されるでしょうか。
まず、琵琶法師によって語り継がれている「平家物語」などが頭に浮かぶと思います。

中でも、琵琶を弾き語る「耳なし芳一」の話などは夏に相応しいものかも知れません。
平家の亡霊に誘われて墓前で琵琶を弾く芳一に、危害が及ばないようにと全身にお経を書いて防ごうとした寺の人たちでしたが、耳にだけお経を書く事を忘れてしまったために、その耳をもぎ取られてしまう物語です。

子供の頃「「ほう~いち・ほうーいち」と呼んでいる声が今でも恐ろしい思い出として残っております。

または、いにしへの平安貴族の優雅な物語を想像する人も多いと思います。
琵琶は、7,8世紀のころ中国からわたって来たと伝えられており、正倉院の宝物として伝来当時の琵琶が遺されていることは周知の事だと思います。

暑い夜、「耳なし芳一」の話などいかがでしょうか?




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