アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

「憲法出前講座」で安倍改憲政権と対決

2013年10月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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「憲法の専門家があなたのもとへ!」そんな魅力的なキャッチフレーズの「憲法出前講座」が11月から開始されます。主催は沖縄県生活協同組合連合会と沖縄県憲法普及協会。28日県庁で、東條渥子生協連会長理事、高良鉄美憲法普及協会会長、発案者の城間えり子コープ沖縄平和活動推進委員会委員長らが記者会見で発表しました(写真右)。
 「憲法出前講座」のしくみはこうです。「そもそも憲法って暮らしにどうかかわるの?」「憲法と法律はどうちがうの?」など初歩的な疑問から自民党改憲草案の解明まで、憲法について疑問がある、勉強してみたいという仲間が「もあいや女子会のように」(東條さん)5人以上集まれば、自分たちの都合がいい日時、場所を決めて、生協連にメールかファクスで申し込む。コーディネーターが日程を調整して派遣講師を決め通知する。決定した日時、場所へ弁護士や大学教員など憲法の専門家が出向く、という具合です。費用は無料ですが場所代はグループ持ち(自宅なら無料ですね)。場所は生協連でも相談に乗ります。講師の専門家は交通費だけ支給されるボランティアです。
 こうした生協連の提案・申し入れに対し憲法普及協会は、「教えるというよりひざを交えて議論しながら学んでいく、本当にいい企画です。ワクワクしながら対応したい」(高良会長)と大歓迎。
 
出前講座の開始と同時に、生協連の主催で憲法学者の小林武さん(写真左)による「憲法の動きを学ぶ講演会」が11月3日の沖縄市を皮切りに年内に県内5カ所で開催されます。小さな出前講座と大きな講演会の二人三脚で相乗効果を図ります。小林さん自身も出前講座の講師にも意欲を燃やしています。
 東條会長理事は、「いま沖縄が、日本が危ない。このまま次の世代へ渡していいのか。いまこそ日本国憲法の平和主義、国民主権を守り、生かしたい」と強調。城間さんは「暮らしの中に憲法を落とし込んで、ほんとうの草の根の市民運動を沖縄から広げていきたい」と意欲を示しました。
 この企画の素晴らしい点は、憲法の「専門家」が市民の中に出向いていくことです。「3・11」以降、「専門家」の社会的責任が問われてきましたが、明確な回答がないまま、風化しつつあります。学者・専門家が道を踏み外さずに社会的責務を果たすカギは、どれだけ庶民との接点・接触があるかではないでしょうか。その意味で、この出前講座による“市民と専門家の出会い”は、ただ市民が憲法を学ぶだけでなく、専門家の意識改革・向上の重要な場になりうると思います。
 ともあれ、憲法出前講座の成功のカギは、学びたいという小さなグループがどれだけできるかにかかっています。それをクリアするのは、私たち庶民の主権者としての自覚と、一歩足を踏み出す少しの勇気以外にないのではないでしょうか。
(申込先は沖縄県生協連?098-943-1700)

 <今日の注目記事>(30日付琉球新報1面トップ)※沖縄タイムスも1面トップ

 ☆<嘉手納機能強化へ 特殊作戦群 格納庫など増設計画
   オスプレイ配備懸念も>
 「米軍嘉手納基地の第353特殊作戦群が常駐している地区に、シュミレーター(模擬飛行装置)やハンガー(格納庫)などの増設計画があることが29日分かった。同作戦群は、空軍仕様の垂直離着陸機CV22オスプレイを運用する特殊作戦司令部の下部組織で、専門家は『オスプレイ配備に向けた施設建設の可能性が高い』とみている。…計画に対し當山宏嘉手納町長は『基地の大幅な機能強化であり、断じて容認できない』と反発。オスプレイ配備の可能性に関しては『今いる航空機のためだけに大規模施設を造る必要があるのか。CV22の受け皿にしようとしているのではないか』と語った。町議会では1日に対応を協議する」

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