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村田紗耶香「コンビニ人間」~社会不適合とされた恵子がコンビニの店員になり切ることで適合していく☆~

2019-09-20 02:00:09 | 
村田紗耶香「コンビニ人間」読み終わりました。


ずっとコレ気になっていて読んでみたかったんです。



もし自分が主人公の恵子だったら?


恵子の家族だったら?


身近に恵子のような人がいたら?



自分はどう考えるのだろう?



それを考えさせられる作品でした。




常識とはいったい何だろう?



誰が決めたのか?



その「常識」に



恵子は苦しめられることになる。




恵子は


「常識」から外れた


言動で



周りから孤立してしまう。




恵子の言動が家族を悲しませることに気づく。



それによって



それを表に出さないようにすることがいいのだと



大人しく静かに過ごすようになる。




友達は作らずずっと一人で行動していた。




大学1年の時


ふとしたきっかけでコンビニのバイトを始める。



コンビニの店員になり切ること



それによって



恵子は初めて必要な人間として



生まれることが出来た




コンビニで働き



そこで働く人たちを観察し真似



コンビニで買った水や食べ物で



恵子の体は出来ていく




大学卒業後も


同じコンビニで働き続け


18年!!



36歳になった恵子は


完璧なコンビニ人間になっていた。



必要とされる人間になれたことに


満足していた恵子



しかし!



また恵子には新たな事態が!!




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結婚



そうしたものに


興味のなかった恵子



しかし



周りは


いい歳をした女が就職もせず


結婚もせず


バイトを続けていること




それが








そう言われるようになる。




「体が弱い」「家の事情」


そういう言い訳をしてきたが・・



それも通用しなくなってくる。。




新たな事態に悩む恵子




そして



バイトの新人として入ってきた



30過ぎの言動のおかしな白羽



この「異物」として


世間から扱われてきた男が



恵子と





恵子は


ただコンビニの店員として働けたら良かった。




ただそれだけなのに・・



周りはそれを許してはくれない。



妹には


「いつになったら治るの」



そう言われ・・



世間は



いい歳で独身のバイトの女は



見逃してはくれない。。




恵子は社会に適合するために



コンビニ人間に生まれただけなのに。。





恵子の努力する姿がいじらしく



痛々しさまで感じてしまう。




でも



コンビニ人間になったことで



恵子はたくさんの幸せを感じる




自分が人に必要とされ



生きていることの意味を見いだせる




それっていいことなのになぁ~。




世間の基準って



結局統計で多数派のものだよね。



少数派はいつも声を潜め



その「基準」ってやつに合わせて



目立たないようにするしかない。



別に誰に迷惑かけてるわけじゃないのにね。




異物は廃除され・・



削除される。。



自分はどうなのだろう?




生きにくい世の中




そこで生きて行くための術




本当の自分を隠し



周りに合わせて



なにかのマネをして



生きてる




自分もそうなのかもしれないなぁ。。




そんなことを思った。








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