角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

導かれる縁。

2010年09月24日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の花柄プリントをベースに、合わせは青です。
双方の色具合のせいでしょうか、「和」より「洋」の雰囲気がありますね。それと仕上がってみて思ったのですが、意外に田舎臭い配色なんですよ。そこら辺を私は気に入っていて、どなたが選ばれるのかちょっと楽しみなんです。
平生地はこちらになります。




めっきり涼しくなりました。朝晩などは寒いと言って良いかもしれません。ちょっと寂しい言い方をすれば、一日一日雪の季節に向かっているのが分かります。
北東北の当地はこれで当たり前として、関東も異常に涼しくなったみたいですね。もっとも今夏の異常気温を想えば、関東にお住まいの方々はこの涼しさも歓迎でしょうかね。

『テレビ観ましたよ~』『ちいさんが来てたとこ、ここだわっ』。こんな声が今日もずいぶん聞かれました。今お越しのお客様は、「ちい散歩」の放送以前から角館旅行が決まっていた方々です。テレビを観ながら、『あらっ、これから行く角館じゃない!?』といった感じなんでしょう。

やはりテレビで予備知識を得たおばさまは、『これからイオヤさんに行くのっ。テレビで観たけど、あんなお店今でもあるのねぇ』。
「イオヤ」という店は角館人で知らない人はいません。放送の通り、「ないモノはない」と言いたくなる品揃えですよ。それが今どきのモノじゃないところが楽しくて、ちいさんも言ってましたが「飽きない店」なんですね。田舎ならでは、角館ならではの店と思います。

「ちい散歩角館編」の放送から二日後、長野県上田市にお住まいのおばさまからわが家へ電話がありました。『東京の友人から教えられたんですけど、そちらでワラ草履作ってらっしゃいます?』という問い合わせです。
放送を観てわが家へ電話をくださるということは、かなり草履に関心が高いと言えます。わが家の電話番号は放送にありませんから、相当の手間ひまをかけて調べたということでしょう。

おばさまが探しているのは、まさに昔の「ワラ草履」でした。『ずっと編んでくれてた人が病気しちゃって、もうこのあたりではいないんですよ。家族みんなで履くもんだから、一年に100足くらい欲しいんですぅ』。
今でも実際に履くことを目的に、しかも家族全員で年に100足というのはちょっと驚きました。そういう生活を今でもしているせいか、電話での会話が実に楽しいんですね。

ワラ草履の願いは叶えられませんでしたが、これもなにかの縁と角館草履を一足ご注文くださいました。おばさまがわが家へ電話するに至る確率は、本当に天文学的数値と思います。「ちい散歩角館編」から導かれる縁は、まだまだ続きそうです。

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