今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の女の子プリントをベースに、合わせはエンジです。
燃えるような赤ですが、プリント柄のせいか可愛らしさもちゃんと残してますね。こうした配色こそ中高年のおばさまによろしいと思います。そして見事にそんなおばさまがお持ち帰りくださいました。
平生地はこちらです。
「ちいさん効果」が衰えません。番組と無関係に角館旅行は決めていても、出発前にあの番組を見せられて、立ち寄るコースに影響を受けた方がずいぶんいらっしゃいますね。特段部屋履き草履に関心があったわけではない方も、『これもなにかの縁よっ』とばかりにお買い上げくださいます。お祭り以降少したまった草履在庫は、瞬く間になくなってしまいました。
番組放送の二日後でしたか、ひとりの男性からお電話をいただいていました。男性のご実家は東京にあり、現在はお仕事で仙台にお暮らしだそうです。
こちらの男性のお母上はクモ膜下出血で倒れられた後、立ち上がることさえ叶わなくなってしまったとのこと。日ごろ介護されている男性の姉上が「ちい散歩角館編」を観て、角館草履を履けばたとえ歩けないお母上も気持ちが良いのでは…との連絡があったんですね。
その男性が昨日、草履のお買い上げに訪ねてくださいました。その日は仕事で青森にいたところを、遥か峠を越えて角館まで来てくれたそうです。お母上と姉上の分2足、少ない在庫でしたが辛うじてお持ち帰りが叶いました。
歩けない人に対して履物がどれほどの意味を成すのか、冷静に考えればそんな疑問も浮かびます。でも違うんですね、肉親を少しでも心健やかにしたいと願うならば、峠の山道も苦にはならないのでしょう。
昨日ひとつの訃報が届きました。私の同期生である女性が、脳出血で他界との報せです。ご主人も同じ同期生、たびたび酒を酌み交わす仲間です。
たとえ歩けないほどの後遺症が残っても、生きていて欲しいと願うのが夫婦であり肉親だとは思うんです。けれども友人夫婦は、この結果が最良であったとあきらめるしかないとも思うわけです。
明日は葬儀参列のため、公開実演をお休みさせていただきます。
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