角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履職人初サイン。

2016年01月21日 | 実演日記







今日の草履は、愛知県小牧市の女性のオーダー草履です。基本はおまかせ配色ながら、お名前が「あさこさん」とおっしゃる女性はデザインに「麻の葉プリント」をご希望でした。ベースには招き猫と富士山、しかも申年の今年はラッキーカラーが赤です。最強とも言える草履を気に入ってくださいますか、本日の便で出発しました。

大寒の今日、角館は予想を超える暖気の心地よい一日でした。お休み中の三日間は雪よせに明け暮れた感がありましたから、尚のこと今日は気分よく過ごせた気がします。気分が良かった理由には、神奈川県逗子市のご夫婦との出会いが大きかったかもしれません。初角館とおっしゃるご夫婦は、お見受けするところ七十代も半ばでしょうか。ご主人が角館草履を高く評価してくださり、『飾っちゃうかもしれないけど、26cmをひとついただいていきますよっ!』。昨日までの三日間であれば、この出会いは生まれていなかったわけです。

気分が良かったのは、出会いとお買い上げだけにとどまりません。ご主人へ名刺チラシをお渡しすると、『あっ、その顔の上あたりにサインをください。帰ったら自慢しますわっ!』。
「自慢」ということは、見せられた側が「羨ましい」と感じなければ成立しません。さすがにそれはないと思いながらボールペンを走らせる草履職人でありました。この場合、「自慢」は「自己満足」の省略形になりますか(^_^;)
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2 コメント

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㈱わらび座造園 (山田みき)
2016-01-22 12:25:18
麻の葉模様。ナイス!。夢を語り、泣き、苦しみ、頑張り、葛藤し、励まし合い、この仕事から何人と別れがあったでしょうか。彼女は空手の名手でもありました〔笑)。その強さに修学旅行で訪れた”ソーラン節なんぞ踊らねえぞ!”〔笑)と構えた男子生徒さんがシーン〔笑)となり、半面純粋で、仲間想いの彼女に着いて回り感動の発表会が、わらび劇場で何度も繰り返されました。中小企業化同友会さんは、おじさん集団〔笑)でしたが、彼女と共に泣き、感動し、踊りを踊る大人の方の姿も忘れられません。”ジャストな草履”に感動しています。ご縁に感謝!!
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「別れ」今昔 (草履職人)
2016-01-22 20:36:21
みきさん

ご注文主さんをよく知るみきさんが「ジャスト」と評価くださるなら、
作り手としてホッとしました。ご注文主さんも気に入って
くださったようで、到着してすぐfacebookへアップされていましたよ(^^)

昔はその土地からいなくなれば即ち「別れ」でしたが、
今の時代リアルタイムで画像が送れ、文字通信ができます。
寂しさも昔に比べたら小さくなっているかもしれませんね。
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