角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

念願を叶えて。

2011年07月17日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺とエンジの組み合わせは、角館草履の定番的配色です。私自身が好きなせいもありましょうが、最も「和」が強調されて見える気がするんですね。まして今日の草履は浴衣地を想わせるプリントですから、まさに「日本の夏」じゃないですかね。

「日本の夏」のひとつに、高校野球があります。わが母校である大曲工業高校は、春の全県で優勝を飾りました。今年は県下に絶対的な有力校がいないと言われていて、今夏の大会で第一シードを得た大曲工業高校は、「今年こそ」の気持ちで臨んでいたでしょう。

それが勝負と言うのは分からないものです。昨日の二回戦、大曲工業にすれば初試合で、一点差負けしてしまいました。相手校が明らかに弱いというのではないにしても、少しばかり「よもや」と思った人は多いでしょうね。
結局のところ、「念願」というのはなかなか叶わないものなのでしょう。

今日夕方近くにお越しのおばさま、私の顔を見つけるなり『来ちゃった、来ちゃった』。
確かにここ数日のうちに一度お会いしています。少しおしゃべりしたところで思い出しました。秋田市にお住まいのおばさまは四日ほど前に立ち寄られ、熱心に角館草履の特徴を聞いて行かれたんですね。確かにそのとき、『よしっ、近いうちにお父さんを連れて来よっ』とおっしゃっていました。

その日から毎日ご主人へ『草履買いに行こーっ』を言っていたら、今日の午後になってご主人が『これから行くかっ』。おばさまのなんとも嬉しそうなお顔は、その言葉をどれほど待っていたかが分かるようでしたね。
配色選びも悩みに悩んで、最後はご主人お勧めの一品となりました。『念願が叶ったわっ』のおばさまの言葉は、そのまま私の言葉でもありました。

明朝未明、なでしこジャパンが米国との決勝戦を迎えます。これまで一度も勝ったことのない相手との決勝戦、監督・選手は今どんな気持ちなんでしょうかね。
準決勝は後半だけ観ました。うまく起きられたら、決勝はフルに観たいと思っています。
選手たちに念願を叶えて欲しい気持ちは当然として、震災以来笑顔が減った日本全体の「念願」でもありますからね。
コメント
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