今日の草履は、埼玉県所沢市にお住まいの女性からの、メールによるオーダー草履です。数年前ご両親からいただいた秋田土産が角館草履だったとのことで、このたびはお買換えのご注文でした。
ご希望配色には「赤系おまかせ」とあったのですが、メッセージ欄に過去の「今日の草履」で理想的とされる草履が記述されていました。その配色を見てみると、いわゆる真っ赤がお好きなわけではないと判断し、私なりに表現してみたのが「今日の草履」というわけです。
本日の便で出発しました。早速新しい草履を履いてくださいね~。
確かに今日の天気などは明らかに梅雨明けなんですが、たとえば昨日などは湿度が高く気温は比較的低目の、まさに「梅雨空」でした。週間予報を見ても30℃を下回る日が何日かあって、真夏と梅雨が混在したような天気が続きそうです。そうするといつまでも気になるのが、湿度なんですね。
角館草履に使用する素材は、「イ草」と「綿生地」です。このどちらも吸水性に富んでいますから、雨の日など湿度が高いと大気中の水分を吸収してしまいます。これは決して欠点とは言えず、この吸水力のおかげで足裏の汗を吸い取ったり、風呂上りの余分な湯水を吸い取ったりするわけです。
ただし、水分を吸収した状態で出来上がった草履を、OPP袋に入れたまま一定期間放置すると、怖いのがカビの発生です。在庫品の場合は私が気をつけていれば済む問題が、オーダー品ですぐに発送するときは、お客様に対処を委ねることになります。そこで発送の際に同封しているのが、「雨の日に編みましたカード」なんですね。
対処と言ってもなんら難しいものではありません。OPP袋から草履を取り出し、風に当ててくださればそれでまず問題は解決します。つまり、『待ってました~』とばかりにすぐ履いてくだされば、それだけでOKということですね。今までの草履をもう少し履いてから…という具合に、OPP袋のまましまいこむと心配が出てきます。
気温と湿度の関連で梅雨時に多い心配なんですが、真冬を除いて雨の日に編んだ草履を発送する際は、「雨の日に編みましたカード」を同封することにしています。カードに対処法を記載しておりますので、その際はどうぞ宜しくお願いいたします。