角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

食の安全。

2008年11月15日 | 実演日記


今日の草履は、11月12日のブログにご登場の埼玉県からお越しの女性お三方、まずお一人目のオーダー草履です。『黄色とオレンジと、あとはピンクの桜うさぎでお願いしま~す!』がこちらになります。
『ヘンなのが届いても怒らないでくださいよぉ』かなんか言いましたが、こちらの可愛い草履はきっと喜んでくださると信じてますよ~。明日でお三方すべてが出来上がりますので、同時に明日の便で出発の予定です。ぜひお楽しみに!

このところ息のつくヒマもなく報道される「食品汚染」や「産地偽装」、ほんとにどこを信じてよいやら分からなくなります。
今月上旬でしたか、東京の築地市場で仲買いを生業としている男性がお越しでした。移転でモメているのは私も報道で知ってましたから、『移転先の汚染ってヒドいんですか?』とお訊ねすると、『そうだねぇ、仲間で生鮮を扱ってる人は、移転したら取引はしないって言われてるところもあるんだよ』。

部外者の私がどうこう言う問題じゃないんですが、ハッキリ汚染されている土地でさばかれた魚はやっぱりイヤですよねぇ。
『それでもやっぱり移転はするんですか?』とお訊ねすると、『あれだけ周辺の整備が進んじゃってるからねぇ。あの知事はやるって言ったら必ずやると思うよ』。
日本で最も旨いものが集まる築地市場、安全面でも日本一を願いますね。

清水国明さんの土曜朝のラジオ。清水さんは河口湖畔で自然暮らしを実践しているスペシャリストです。野菜も自家栽培している清水さんが、『無農薬野菜がイイって言うのは分りますけど、野菜についた虫を一匹一匹手で捕まえて、安い野菜なんか出来ませんよ』と言ってました。
「安心」と「安価」、これも世に多い矛盾のひとつなんでしょうね。

一昨日の夕方、同級生が経営する種苗店へ用事で出掛けました。帰り際に『これ食わねが?』と渡されたのは、『これってナニよ?』と言わしめるほど大きな「長いも」なんですね。
彼がお得意さんの農家へ行くと、今の時期は収穫した野菜等をよくいただくとのこと、この長いももそうしたひとつだったんです。いかに大切に育てられたかが推し測れる一品でした。

思わず「黒い大根」と評した長いも、「安心」のうえに「安価」ならぬ「タダ」でありました。こうしたことも田舎に暮らす特権なのかも知れませんね。

コメント
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