角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

若い女性からも‥。

2006年04月23日 | 実演日記
今日の草履は、リサイクルシリーズLサイズ26.0cm〔2800円〕
以前にも登場した配色ですが、今日は真中に緑の帯を入れてみました。タイトルは、「バカボンのパパ」、腹巻してるように見えません?

東京からお越しのご夫婦、お二方とも60歳代中盤と思います。奥様が縞木綿を気に入ってくださいました。
お話を伺っていると、なんと毎年この時期に、「日帰り角館の旅」をお続けとのことです。それも今では旅程も決まっていて、朝一の新幹線で角館入りし、武家屋敷通りと檜木内川堤を散策します。そして次が珍しいのです。古城山へ登って角館町内を展望するのがコースなんだそうです。古城山をコースにしている方とは、初めてお会いしました。昼食は「源八」、そして花葉館でお風呂を楽しみ、最終の新幹線でお帰りになるとのことでした。

最初はコースが決まらず疲労感が強かったそうですが、目的を決めて毎年実行していると、今ではほとんど疲れなくなったと言います。時間をフルに活用する旅としては、模範的なご夫婦じゃないでしょうか。

大仙市大曲からお越しのご夫婦。奥様が、先日放送された私の実演テレビをご覧になり、どうしても来たくて来たくてしょうがなかったと言います。今日、ご主人と二人角館散策を楽しんだ後、『草履を見に行こう』と言ってご主人を引っ張って来たのだそうです。
ご主人曰く、『なんでワラ草履なんか見たいんだと思ったら、なるほどこれか、これなら見たいわけダ』。

西宮家にはこれまでたびたび来てるのに、私を一度も見たことがないとおっしゃるので、昨年は延べ三ヶ月しか実演していないことと、布巻草履以外にも少し仕事があることをご説明すると、その奥様は『ダメよ~、あなたはこれを仕事にしないとっ!』。
お客様に私の営業方針までお決めいただきました。
奥様が最後に、『あ~、今日は楽しかった!』。最高の労いの言葉に聞こえます。

昨日私を「家元」とお呼びになったご夫婦が、今日またお顔を見せてくださいました。
『あれっ、お帰りはいつですか?』とお尋ねすると、『これから3時過ぎの新幹線で帰るんだけど、最後にやっぱりあんたの顔を見てからにしようと思ってね‥』。
嬉しいです。ただお顔を見せてくれるだけでも十分なのに、ご主人は草履を1足ご注文くださいました。
奥様へ『角館は楽しめましたか?』とお尋ねすると、『もちろんヨ~、あなたと会えたじゃないっ!』。
もちろん話の盛り上がりのひとつなんですが、この言葉も最高の労いに聞こえました。

女性もある一定の年齢を超えると、こういう言葉が素直に口から出てきます。若い女性も見習ったほうがイイですね~。いつか聞きたいもんです、『あなたと会えて楽しかった~』。

***************************************************

秋田言葉講座その34『おはえんし~』

これは簡単、「おはようございます」の秋田言葉ですね。
今朝の角館は久々の快晴、気温も20℃近くまで上がる予想でした。桜はまだにしても、この時期の天気の良い日曜日はお客様がとても多いです。こういう気持ちの良い、張り切った朝に顔を合わせる西宮家スタッフは、みなさんとても活き活きしています。
今朝の「おはえんし~」は、いつもと少し違う響きがありました。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする