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トルコ警察がサウジ領事館を9時間かけて捜査

2018年10月16日 | 国際
10月17日 トルコ警察の捜査チームが、サウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏の失踪事件究明のため、イスタンブルのサウジ領事館を9時間かけて捜査しました。サウジ王国が領事館内で行われた殺人を認めるかもしれないという報道が流れています。

 Hurriyet

アメリカに住んでいたワシントン・ポストのコラムニスト、カショギ氏は、サウジの権力者モハムメド・ビン・サルマン王子を批判していましたが、10月2日、結婚の書類を入手するため領事館に入った後、消息を絶ちました。トルコ当局は、カショギ氏は領事館内で殺され、遺体は運び出されたと思われると言っています。

イスタンブル主任検察庁が任命した検察官たちが、サウジの当局者とともに、領事館の検証を行いました。イスタンブル安全保障局の対テロ部と犯罪現場捜査隊の専門家たちも、チームに加わりました。4台の車が領事館に着き、庭園の土のサンプルや金属ドアなどを押収しました。捜査チームは警察犬も連れていました。

トルコ犯罪現場捜査チームの約10人は、10月16日、捜査が完了した後も、午前5時まで領事館内にいました。その1時間か1時間半後に、トルコの検察官が出て行きました。そのすぐ後に、サウジのチームが3台の車で去りました。

報道によると、サウジは“尋問中の誤り”を認めた
CNNとニューヨーク・タイムスは、サウジは“尋問中の誤り”でカショギ氏を死なせたことを認める準備をしていると報じました。ニューヨーク・タイムスは、サウジに詳しい人物の言として、王子はカショギ氏の取り調べまたはサウジへの送還を指示したことを認めたと報じています。サウジ政府は、“誤った尋問”を行なった情報職員に罪をなすりつけることによって、王子をかばっていると言われています。

アメリカのトランプ大統領は早くから、カショギ氏の失踪は殺されたのだろうと言っていましたが、ポンペオ国務長官をサルマン王と会うためにサウジに送りました。カショギ氏失踪事件によって、世界の石油輸出大国サウジアラビアに対する国際的抗議の声が起こっています。メディアとビジネス界も、今月リヤドで行われる予定の投資会議への参加を控えることになるでしょう。


トルコ警察がサウジ領事館で“証拠”を発見したと言った

トルコの当局者が、警察はサウジ領事館内で、ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が殺害されたことを示す“確かな証拠”をつかんだと言いました。

Hurriyet

当局者は証拠の詳細については語りませんでしたが、匿名条件で、APに、「10月2日、サウジの情報部がイスタンブルのサウジ領事館内で、カショギ氏を殺害し、手足を切断した」と語っています。サウジアラビアは、まえは“根拠がない”と否定していましたが、アメリカのメディアは、「サウジはまもなく、領事館内で、おそらく尋問中に誤って、カショギ氏を殺してしまったことを認めるだろう」と報じています。

トルコのチャヴシュオール外相は、10月16日、サウジアラビアはカショギ氏の失踪と殺害に関して、トルコになにも告白していないと言いました。サウジアラビアは近く、カショギ氏は尋問中に誤って殺された
と言うだろうというニューヨーク・タイムスの報道について、チャヴシュオール外相は「われわれはそのような情報は聞いていない」と言いました。

外相はまた、「領事館は取り調べを行う場所ではない。取り調べは法廷で、司法当局によって行われるべきだ」と付言しました。

チャヴシュオール外相はまた、トルコ当局はイスタンブルのサウジ領事の住居と、領事館が所有する車を捜査することを確認しました。トルコのメディアによると、モハムマド・ウタイビ領事は、10月16日の捜査の前にサウジに帰ったそうです。


イスタンブルっ子はシリア難民の子供を恐がっている

トルコは350万人の難民を受け入れていますが、難民の46%は子供です。

 Hurriyet

「イスタンブル政治研究所」が行なった調査で、シリア難民の子供に対するイスタンブルっ子の潜在的な気持ちは、“恐怖”だということがわかりました。調査はジンジルリクユ=ベイリクデュジュ間のメトロバスを使っている19歳から66歳の25人を対象に行われました。この路線を使っている通勤者は、シリアの子供たちが住む地区に住んでいる人が多いからです。

調査の結果は、「シリアの子供たちはイスタンブルの“幽霊”という認識の研究」という題名のレポートにまとめられました。レポートによると、イスタンブルっ子たちは“シリア難民の子供たちを恐がっている”そうです。なぜ幽霊ということばが使われたかには、“見えない、恐怖、無視”の3つの理由があります。

シリアの子供たちはイスタンブルっ子にとって、気の毒には思えても、悪さをしない限り、目に入らない存在です。地元民はしばしば、シリアの子供たちを“コジキ”と言います。子供たちへの暴力、階級差別、子供の労働は、イスタンブルっ子の目にはもうふつうのことになってしまっています。

レポートによると、地元民は、シリアの子供たちが将来、犯罪者になることを恐れています。レポートはまた、イスタンブルっ子たちがシリアの子供たちを無視または軽視していることを指摘しています。地元民は長いこと、シリアの子供たちの窮状を見ぬふりをいて暮らしてきました。

この調査は成人のシリア難民に対するネガティブな意見にも言及しています。地元民のネガティブな意見は、経済的文化的な懸念から来ています。調査の回答者は、難民はトルコ経済の重荷だと言っています。また、シリア人は人種的に異なり、トルコ社会に問題を起こすと、回答者たちは言っています。


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