では、メインキャストそれぞれについて。
アンダーソン家の双子の兄弟、アダムとエリックをひとりで演じた浦井健治くん。
柔和なエリックは想定内のキャラでしたが、アダムをやっているときの、ブラックな表情がすごく良かったです
歌もきちんと歌い分けて、東京よりも仙台の方が、ふたりの人格がより明確になっていた気がします。
浦井くんって、どんどん守備範囲が広がっていますね
アダムの婚約者でエリックの元カノのルーシーは、昆夏美さん。
可愛らしいルーシーでした
歌声も綺麗でしたよ
でもお衣装が、小柄な彼女にはあまり似合っていないように感じました
エリックとアダムの叔父のポビー・アンダーソンは大澄賢也さん。
全く踊らない役は珍しいですね
慇懃無礼だったり酷薄だったりの表情がはまっていました。
レストレイド警部はコング桑田さん。
「ホームズの考えはいつも私と同じだ。」が口癖。
出てくるとほっとする存在です。
でも、これは純粋に脚本の問題ですが、“ロンドンの白い狼”という形容は似合わない気が‥‥
シャーロック・ホームズは橋本さとしさん。
いわゆるシャーロキアンがイメージするホームズよりは、ずっと庶民派のホームズ。
そして、とても力強く生きているホームズ。
自分の慧眼で真実を暴き出しても、かえって不幸な事態を引き起こしてしまった‥‥と過去のいくつかの事件を回想する歌が印象的でした。
最後エリックに、「私は探偵であって、警察ではないから。」というようなことを言ったのは、過去の事件への思いがあり、ここで全ての真実を白日の元に晒せば、エリックのルーシーへの想いを打ち砕いてしまうことになることが堪えられないからなのでしょう‥‥
(続きます)