当市での公開最終週になってやっと「源氏物語 千年の謎」の映画をみてきました。
原作本は‥‥
『源氏物語 悲しみの皇子 』 高山由紀子・著 角川書店
“原作ありき”ではなくて、最初に“映画ありき”で書かれたノベライズ本のようです
表紙のイラストがきれいだったので、昨年の春頃、この本を買って読み始めたのですが‥‥
途中で中断していたら‥‥
読み終えた時には、文庫本が出ていました
「源氏物語」の制作秘話?を、紫式部・藤原道長・彰子皇后・安倍晴明らをからめて描き、もう一方でいわゆる「源氏物語」が進行します。
「源氏物語」は、ノベライズ本同様、ほんの最初の方だけを映画化してあります。
登場する女君は、桐壺・藤壺・夕顔・葵の上・六条御息所まで。
いろいろ事件は起きますが、光君が、精神的にも社会的にも本当の苦悩を知る以前の、それこそ“わたしは何をしても許されるのですよ”という天衣無縫な時期のエピソード集です。
2時間と少しの上映時間に、いろいろ詰め込めないのはわかっていますが、「源氏物語」としては、かなり物足りないものでした。
では“千年の謎”の方は?というと‥‥
「えっこれが千年の謎なの」というレベルなのでした
2001年に映画化された「源氏物語」が、同じような視点だったような‥‥
配給会社は違うけれどね~(今回のは東宝)
『千年の恋 ひかる源氏物語』 2001年12月公開 配給・東映
“千年の謎”については、井沢元彦氏の著者に説得力があると思いました。
「源氏物語はなぜ書かれたのか」 井沢元彦・著 角川文庫
では、見に行って楽しくなかったの?と問われれば、否楽しめました
ストーリーが分かりやすく作ってあるし、光君は嵌まり役だし。
それとセットが、時代考証を踏まえて、とても細かくしっかり作ってありました。
お衣装も眼福でした
「源氏物語」ファンとしては、大スクリーンで見れて良かったです
『源氏物語 千年の謎 』
《主なキャスト》
・光源氏…生田斗真
・桐壺/藤壺…真木よう子
・葵の上…多部未華子
・夕顔…芦名星
・六条御息所…田中麗奈
・紫式部…中谷美紀
・藤原道長…東山紀之