夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『ハンナのお花屋さん』(ネタバレあります)

2017-10-15 20:31:16 | 宝塚観劇つれづれ

赤坂ACTシアターで観てきました。

植田景子センセの新作オリジナルです。
たいした予備知識も持たずに、オペラグラスが要らないセンター席が当たったという理由で観に行ったのでしたが……これがしみじみと良かったのです。

いっしょに観た友人は、「これは今の花組だから上演できた作品」で「仙名彩世ちゃんが実力があって、でもみりおくんの邪魔をしない相手役だから話に無理がなく、佳作に仕上がった」と的を射たまとめをしてくれました。
さすが❣️
そしてふたりとも「キキちゃんの出番がもっとあったら良かったのに〜」と思ったのでした。


えーと、説明するとですね…
トップコンビがいると、どうしても二人の恋愛に主軸がおかれます。
でも、みりおくんとゆきちゃんのコンビは、コンビを組むことになった経緯からして、なにがなんでも二人の恋愛に重きをおかなくてはならないストーリー展開をしなくてもいいコンビなので……(これが相手役が花乃さんだったら、もっと描き込んで出番を増やさないとならないでしょう。)
景子センセは、他の登場人物にもちゃんとスポットが当てられた訳です。

以下、ネタバレしていますので、ご注意ください。



みりおくん演じるクリスの両親アベルとハンナ(芹香斗亜ちゃん・舞空瞳ちゃん)のデンマークでのエピソード。
なぜ「ハンナの花屋」というネーミングなのか?
物語の終盤になってからアベルの弟エーリク(高翔みず希さん)によって明かされるアベルの秘密。
クリスの片腕のジェフ(瀬戸かずやくん)の過去話や、花屋の従業員アナベル(音くり寿ちゃん)のエピソード。
クロアチア人であるミア(ゆきちゃん)が民族紛争で受けた心の傷と平和を願う絵本のエピソード。
ミアたちロンドンに流れ込む移民の就業問題や、フェアトレードの話。
そして、子供の頃、ハンナと過ごした家を本当の意味での「ハンナのお花屋さん」にするラスト。

はっきり言って、次から次へと目まぐるしくストーリーが展開していくので、あわただしい感じがしないでもなかったのですが、さすがに2時間20分もあったので、各エピソードが収まるべきところにちゃんと収まり、みんなが無理なく(ここが大事❗️)幸せな一歩を踏み出していく、という大団円を迎えたのでした💐
(10分程度のフィナーレがつきます。)

この物語には悪人は登場しません。
しかし、民族紛争やアベルの秘密が物語の中でのネガティブな要素になっていたので、悪人が登場しなくても物足りない感じはしませんでした。

構えたりしない等身大のクリスは、みりおくんに似合っていたと思います。
新進のフラワーアーティストで芸術家だけれど、まだ従業員たちのお兄さん的な気さくな立場のクリス。
でも経営者として、社会を観察しているようなセリフも織り込まれ、ふわんと見えますが、ただ者ではない感じがありました。

ミアのゆきちゃんは、衣装がとても地味でしたが、健気で誠実なクロアチアからの移民を気負わずに演じていたと思います。

キキちゃんはみりおくんのお父さん。
でも若い時限定で登場しているので、不自然さはありません。(一瞬でも老けたアベルを登場させなかったのは、景子センセGJと思いました。)
ハンナと一目で恋に落ちてしまうアベルですが、アベルについてはもう少し描き込んで欲しかったかなぁ。
一幕などは美しく動く背景画的に見えてしまう部分もありまして……
アベルに、息子クリスへの想いをもう少し語らせてあげてもいいのにと思いました。
キキちゃんはずっと見ていたいノーブルさがあるよね✨

ハンナは研2の舞空瞳ちゃん。
首席で入団した生徒さんですよね。
ハンナの儚い雰囲気はよく出ていて、研2でこれだけ出来れば及第点は取ったのでは?
声をわざと高いトーンにしていないのがよかったです。

あきらくんはスーツの着こなしが決まっていて、安定の花男なあきらくん。
高翔組長とじゅりあさまは、わちゃわちゃなりがちな舞台を引き締めていました。

上級生たちはみんな気負わずに自然体で演じていて、みりおくんの持つふわんとした雰囲気と相まって、テーマは決して軽いわけではないけれど、しみじみと和む佳作だと思います。

一転、フィナーレは、あのはっきりした色調のmarimekkoの生地を多用したスーツ、ドレスのオンパレードで「おおっ👀」っとなりました。

29日の千秋楽まで、たくさんの観客にたくさんのあたたかな幸せを分けてください💐💐💐





ACTシアターの目の前のビルに、お花屋さんカフェがありまして(AOYAMA FLOWER MARKET のカフェです。)、ホンモノの緑と花に囲まれて、フレンチトーストをいただきました😄
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Bitte part2(2017年 秋) | トップ | 『円生と志ん生』 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2017-10-18 19:47:12
桜さま

お誘いして下さってありがとうございました。
みりおくんが近くて、おおっ!てなりました♪
最後のフィナーレも桜さんと同じくおおっっ!!て
またまたなりましたけど^^
しっとりとした良い舞台で素敵な余韻でした。
でもでも、クリスのお店は従業員も多いし経営コンサルトも雇っていて、別宅まで買えるって、どれだけ儲かっているんだ?とつい考えながら観てしまいました^^;

観劇後のお花屋さんカフェ、素敵でしたね(^^♪
返信する
Re:ハンナのお花屋さん ()
2017-10-21 00:36:07
翠さま

いつもありがとうございます。
そう、気持ちの良い余韻が残る作品でしたね。
舞台装置も凝ってはいませんでしたが、きれいでした。
せっかく写真を撮ったのに、保存してなかったみたいです(涙)
クリスの店は従業員で溢れていましたね〜
店売りはそこそこでも、外商を頑張っているのかしらね?(笑)
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

宝塚観劇つれづれ」カテゴリの最新記事