世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

熊千代でありんす

2024年05月11日 23時50分29秒 | Weblog
後輩女子Sちゃんとデート。
11時半の電車内で待ち合わせ。
行く先は吉原。
鶯谷で下車してバスに乗って千束で下車。

吉原大門。
晴れた昼のソープ街はなんとなく妖しげで陰鬱な雰囲気が漂っている。




途中、煙草屋さんの軒先で一服。Sちゃんは非喫煙者なので、待たせている時間、本当に申し訳なくなる。

なぜ吉原へ?
その答えは「カストリ書房」







遊女、その他さまざまな時事ネタを扱った本が売られている。
お茶もできるので「遊女の指切りクッキー」とアイスコーヒーを飲んだ。遊女は操として指を詰める。


指!


指の中、ちゃんと血管があるのな。



オーナーの渡辺豪さんはとても気さくだけど媚びない、すごく魅力的な人。全国の遊郭を取材してきた方でテレビでも何度か見たことがる。
今日は前回同様に吉行淳之介の作品を買った。未読の「焔の中」である。
100円払えば何タイプかあるお店オリジナルのカバーをかけてもらえる。
「淳之介さんでしたら、そのネオンのデザインでしょうね」と助言をしてくださった。




吉行淳之介作品は学生時代の彼氏に仕込まれたわたくし。元彼、ありがとう!

2年前に一度Sちゃんと来たカストリ書房。
場所が移転していたが、飲食もできるハイグレードになったカストリ書房。ラブ。


バスで谷中へ。



東京藝術大学大学美術館で開催されている大吉原展を堪能。物議を醸した展覧会である。


すんごい人混みだった!!!人気あるのな。さっきまでいた吉原は人が少なめだったんだけど。



置き屋の再現。シルバニア吉原。



どの作品からも当時の人工都市・吉原の様子が伝わってきた。
喜多川歌麿「松葉屋内 瀬川 市川」が気に入ったので絵葉書を買った。
二人とも澄ました顔しているのに相撲人形を手にしている様子がかわいくて。



近々閉館する上野ABABでお買い物。
Sちゃん、セール品を爆買い。

上野ABABは上京したての頃、よくお洋服を買いに来ていた。靴もヘアアクセサリーも。
古めかしいエスカレーターともお別れか。さみしいね。涙出そう。


上野のキリンシティーで乾杯!



鮎の天ぷらは微妙であった。実家で新鮮な大きな鮎を食べてるからかな。

ちょうど横を神輿が通って行った。


10歳も年齢差があり、生まれたところも別々の私とSちゃん。
「吉原が好きだったり海外一人旅が好きだったり網走監獄が好きだったり。こんなに趣味の合う人と会うなんて思わなかった」
「前世は同じ遊廓の女郎だったんだよ!私達!」

吉原「わっちはこの廓で生きていくんでありんす」
→現代「自分はこの会社で生きていく」

みたいな話を滔々として11時間のデートは幕を下ろした。
野心のある彼女は花魁を目指すそうなのだが、わっちは一生禿(かむろ)でいいかな~。
源氏名は熊千代でありんす。

この記事についてブログを書く
« 生き方の幅の広さ | トップ | 薔薇を見て »
最新の画像もっと見る