世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

東京下町のある家族

2011年01月09日 21時55分31秒 | Weblog
顔剃りに行って来た。
本当は正月前に行きたかったのだが、バタバタしていて、年明けになってしまった。
素人なりに自分で顔の産毛は剃っているのだが、どうもダメだ。
最近の私はカールおじさんのようになっていた。

私がお世話になっているのは近所の理容室で、マリコさんというパワフルなおばちゃんが経営する店だ。マリコさんは旦那さんに先立たれて、娘二人を育て上げた。
今日、お店に行くと先客がいた。
お客さんはマリコさんの次女で、明日、彼女は成人式を迎えるそうだ。
男勝りのマリコさんだが、娘たちのことは本当に大切にしているのが分かる。
「娘の顔を手入れしたって1円にもなりゃしない」
と口では言っているけれども、明らかに嬉しそうだった。

今日も店先には長女がいた。
彼女は私が来ると、なぜだか居間から店に出てくる。
生粋のロリータで、平日は某企業で経理の仕事を担っている。
ウン億円の資金を動かしているんだそうで、休日、原宿から帰ってくるロリータ姿の彼女からは想像できない。

姉「洋服にお金を使いすぎたよ」
妹「だったらもうカラダ売るしかないよ」
母「年齢的にだめじゃない?」
妹「だったら、臓器売れば?」
姉「でも、この前の健康診断で糖尿がでちゃったんだよね…」
妹&母「もう生きている資格ないね、あんた」

みたいなシュールな会話が展開されていて、笑いを堪えるのに必死だった。
剃刀を首などにあてがわれているので笑うと頸動脈が切れてぴゅーぴゅーと出血大サービスになりかねない。
笑うな、自分…と戒めるのに苦労した。

パックとマッサージをしてもらい、1時間。
私の肌はツルツルモチモチになった。
肌に透明感が出た。

明日の成人式。
奮発したという着物を着た次女、ロリータで決めた長女を見て目を細めて喜ぶマリコさんの姿が容易に想像できる。
きっと旦那さんも天国からその様子を見ているんだろう。

肌がツルピカになるだけではなく、ギャグ漫画のようなあの家族の会話を聞いていると楽しくて、心までもひと肌剥けたような気になる。


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