今日は私を振った殿方の誕生日だ。
十年前、私は彼に振られた。
振った殿方のことはすぐに忘れられるのに、振られた殿方のことは忘れられないのは何故だろう。
箪笥の中の、ボタンが取れた服のように。
宝石箱に入ったままの、片方だけになってしまったイヤリングのように。
地味な痛みを持って胸に引っかかっている。
地震が起こる度にメールを寄越し、「大丈夫?」とこちらの身を案じてくれる彼の名は通称・地震男。
彼の心理がいまいちよく分からないのだが、「大丈夫だよ。そっちは?」と普通に返信する私。
で、暫くは音沙汰なし状態になる。
さすがに、頻発する地震の度にメールを寄越すのは難儀なのだと見えて、ここ数年は互いの誕生日だけにメールをし合うだけにとどまっている。
嶽本野ばら先生の作品に「十四歳の遠距離恋愛」というものがある。
2000年の名古屋の中学校にロリータファッションに目覚めた14歳女子と、柔道に邁進する男子がいた。
彼らは付き合うことになった二人だが、彼の転校が決まり遠距離恋愛に。
結局、この二人…藤森君と仲葦さんは他の人生を歩むことになるのだが、何年経っても、藤森君は仲葦さんに年賀状を送り続ける。
私と地震男あの二人に似ているなと思う。
結ばれるだけがハッピーエンドではない。
不完全燃焼でも燃焼し続けていられるのであればいいのである。
…私が言うと負け犬の遠吠えのように思われるかもしれないが。
今年も、これでいいのだ!とバカボンのパパのように、元気いっぱいメールを送信する私である。
十年前、私は彼に振られた。
振った殿方のことはすぐに忘れられるのに、振られた殿方のことは忘れられないのは何故だろう。
箪笥の中の、ボタンが取れた服のように。
宝石箱に入ったままの、片方だけになってしまったイヤリングのように。
地味な痛みを持って胸に引っかかっている。
地震が起こる度にメールを寄越し、「大丈夫?」とこちらの身を案じてくれる彼の名は通称・地震男。
彼の心理がいまいちよく分からないのだが、「大丈夫だよ。そっちは?」と普通に返信する私。
で、暫くは音沙汰なし状態になる。
さすがに、頻発する地震の度にメールを寄越すのは難儀なのだと見えて、ここ数年は互いの誕生日だけにメールをし合うだけにとどまっている。
嶽本野ばら先生の作品に「十四歳の遠距離恋愛」というものがある。
2000年の名古屋の中学校にロリータファッションに目覚めた14歳女子と、柔道に邁進する男子がいた。
彼らは付き合うことになった二人だが、彼の転校が決まり遠距離恋愛に。
結局、この二人…藤森君と仲葦さんは他の人生を歩むことになるのだが、何年経っても、藤森君は仲葦さんに年賀状を送り続ける。
私と地震男あの二人に似ているなと思う。
結ばれるだけがハッピーエンドではない。
不完全燃焼でも燃焼し続けていられるのであればいいのである。
…私が言うと負け犬の遠吠えのように思われるかもしれないが。
今年も、これでいいのだ!とバカボンのパパのように、元気いっぱいメールを送信する私である。
ワタシが聞いた限り、負け犬の遠吠えではありませんU+203C
胸を張って不完全燃焼を完全燃焼して下さい
……ん??
>胸を張って不完全燃焼を完全燃焼して下さい
ファイヤー!!
現実的には不完全燃焼ですが内面ではメラメラと何かがくすぶっています。
……ん??