世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「第九交響曲」特別演奏会2011

2011年12月27日 23時50分51秒 | Weblog
仕事帰り、新宿(初台)の東京オペラシティコンサートホールへ。
今日は年に一度のスペシャルな日。
毎年恒例、第九の日だ。

山手線が人身事故であぼーんしていたので、地下鉄を乗り継ぎ、市ヶ谷経由でなんとか第一楽章に間に合った。
焦った。
普段は気が利かない癖に、自分の切羽詰まった時だけに発揮する判断力…初めて誉めてあげたくなった。


指揮:小林研一郎【日本フィル桂冠指揮者】
パイプオルガン:長井浩美
ソプラノ:菅英三子
アルト:竹本節子
テノール:錦織健
バス:青戸知
合唱:日本フィルハーモニー協会合唱団




ここ数年は、小林研一郎の指揮&日本フィルの第九をチョイスしている。昔は、ちょっとクセがあるなあと思っていたコバケンの第九。しかし今では彼でないと満たされない耳になってしまった。ど素人なのに。

席は奮発してS席。前から3列目の真ん中あたりのややビオラ寄り。舞台を見上げる感じ。むっはー。
良い席だったが、ソリストの歌っている姿はオケに隠れて見えないという…。

指揮をするコバケンの息づかいまでも聞こえてきた。たまに、演奏者に笑顔と共にOKサインを向けるコバケン。かっこいい!!
合唱の盛り上がるところでは、オケから客席に指を向け「それ~ッ」と言わんばかりのダイナミックな指揮。
時には身を屈め、時には大きく身を反らしながらの体全体で表現していた。
小柄の肢体を存分に活用していた。
その度ごとに翻る燕尾服、素敵。

今年の第九は今まで聴いた第九で一番胸に響いた。それは前の方の席だったからという理由だけではない。2011年は日本にとって激動の一年だった。コバケンは、たしか福島の小名浜出身である。恐らく、今回の震災に心を痛めただろう。第九は「苦悩」を乗り越えた先にある「歓喜」がテーマの曲だ。それらがミックスされたものが、今、私の前でうねりとなって押し寄せていると思うと、グッと来るものがあった。

第一楽章
一滴一滴零れ落ちる滴が、やがて滝のような膨大な水の流れになるような出だしが好き。
最初の音は間違いなくコバケンのタクトの先から生まれていると確信。

第二楽章
雷みたいなティンパニー、GJ。

第三楽章
いつも眠くなる。
今日は仕事帰りだったので特に。
なめらかな絹に身を抱かれたような心地よいメロディにうっとり。

第四楽章
コバケンの、合唱に入る前のじらしっぷりが好き。
バスがソロであの旋律を歌っているときのコントラバスが良いということに、今年初めて気づいた。

そして、最後の「funken!」で昇天。同時に涙が出た。

ブラボー!!


終了後、コバケンの挨拶。
やはり東日本大震災に触れていた。
「また来年、お会いしましょう」
という言葉に、「来年も一年頑張ろう」と思えた。

拍手と共に、ソリストの皆様も前へ。
錦織健の左耳のダイヤモンド(ピアス)は今年も大きかった。ぴかーっ!


一年間、我が身に溜まった垢を第九で落とせた。
また来年。
元気に、第九を聴けたら良い。




この記事についてブログを書く
« 心療内科でクマ医師と握手! | トップ | もういくつ寝ると・・・ »
最新の画像もっと見る