ドイツの印象。
5年前、ドイツを旅行した時、ガイドさんの「ドイツ人は勤務時間中、無気力に仕事をして、定時になるとさっさと帰る」という言葉が強烈だった。あと、外食中心で料理はあまりしないらしい。いずれも自分的にスンバラシイ!!と感動した。
よってドイツといえば、日本のサラリーマンの対極にある「24時間タタカイマセン」という国民性と、「料理、面倒だぜ。」という合理主義が一番先に頭を過ぎる。
また、町並みがドールハウスを陳列したかのようで、自分がドールハウスのお人形さんになった錯覚と煌びやかな陶酔を覚えた。
正直、ヒトラーを意識しないで暢気にドイツを旅していた。
午後、「ヒトラー 最期の12日間」を観た。
この映画のヒトラーは、敗北と死に直面した気弱な老人。
そう映るのは、この作品がヒトラーの女性秘書(ユンゲ 実在の女性 当時22歳)の視点から描かれているからである。
場所は地下要塞。
ソ連軍による空爆の音は聞こえるが、アウシュビッツでの殺戮、地上でドイツ国民がどんな酷い目にあっているのかをユンゲは知らない。
来るあての無い援軍を信じ、諦めかけている将校たちに罵声を浴びせるヒトラーだったが、女性秘書や妻には紳士的に接している(なんせ女性のみ“さん”付け)。
よって、ユンゲの目の前にいるヒトラーは「国家に殉じて死んでいく悲劇の権力者」にしか見えないのである。
ヒトラーの死後、ユンゲは地下要塞を脱出し、ヒトラーのせいで起こった地上での悲劇を目にし、目覚める。
晩年、彼女は言う。
「怪物の正体を知らなかった自分を今も許せない。」
「若さは無知の言い訳にはならない。」
帰宅後、「女王の教室」を観る。
阿久津真矢先生の告白。
真矢先生が前任学校でボコボコにした生徒は、優等生で身体の大きい、いじめっ子だった。
彼にいじめられた子の中には、自殺未遂した子までいた。
彼の「どうして人を殺してはいけないんですか?」の言葉で真矢先生はキレてしまった。
…人の生命は素晴らしいものだ、それを奪う権利など誰にもないという信念に基づいて…。
彼女の口から生命を肯定する言葉が出た。
そのこと自体衝撃的だったのだが、折りしも「ヒトラー 最期の12日間」を観た後。
人間の汚さや愚かさ…そして怖さを大量に心に浴びていたので、私は混乱しつつも真矢先生の言葉に救われた。
真矢先生は子供達にいつもこう言う。
「いい加減 目覚めなさい。」
もしあの時代、ヒトラーにそう言える人がいたならば、多くの惨劇は起きなかっただろう。
でも誰も言えなかった。
言ってもヒトラーのあの様子では無理だったかもしれない。
「…でも」
と、私はこの接続詞を口に出してしまう。
「無知の恥」という言葉がある。
無知が「恥」どころか、その後生きていく上で「後悔」に繋がり、またそれは己の滅亡をも引き起こすことを今日は学んだ。
★映画を観て単純に思ったこと★
喫煙する女性
地下要塞にいた女性たち(ユンゲや秘書仲間、ヒトラーの愛人やがて妻になったエヴァ・ブラウン)の喫煙率の高さ!!
これには正直驚いた。
久しぶりにお外を散歩すれば一服。
自室でも一服。
パーティでも…。
スッパスッパ吸い、鼻から「プッファ~」なシーンが多かった。
地下要塞にいるとストレス溜まるのだろうか…。
愛煙家の私はこの映画を観ながら「す、吸いたい…」と何度思ったことだろう。彼女たちは実に美味しそうに吸うので…。男性の喫煙シーンは印象に無い。ヒトラーが吸わなかったからだろうか。
秘書の服装
オーソドックスなスーツ、巻き髪、ハイヒール。
素早いタイピングや速記、廊下をカツカツ歩くユンゲの姿は颯爽としていて眩しかった。
JJ等に出てくる殿方の視線を充分意識した「かっこかわいいOLちゃんの秋服特集」のファッションより、あの時代の「職業婦人です、私は」みたいな固いファッションの方が私は好き。参考になった。
5年前、ドイツを旅行した時、ガイドさんの「ドイツ人は勤務時間中、無気力に仕事をして、定時になるとさっさと帰る」という言葉が強烈だった。あと、外食中心で料理はあまりしないらしい。いずれも自分的にスンバラシイ!!と感動した。
よってドイツといえば、日本のサラリーマンの対極にある「24時間タタカイマセン」という国民性と、「料理、面倒だぜ。」という合理主義が一番先に頭を過ぎる。
また、町並みがドールハウスを陳列したかのようで、自分がドールハウスのお人形さんになった錯覚と煌びやかな陶酔を覚えた。
正直、ヒトラーを意識しないで暢気にドイツを旅していた。
午後、「ヒトラー 最期の12日間」を観た。
この映画のヒトラーは、敗北と死に直面した気弱な老人。
そう映るのは、この作品がヒトラーの女性秘書(ユンゲ 実在の女性 当時22歳)の視点から描かれているからである。
場所は地下要塞。
ソ連軍による空爆の音は聞こえるが、アウシュビッツでの殺戮、地上でドイツ国民がどんな酷い目にあっているのかをユンゲは知らない。
来るあての無い援軍を信じ、諦めかけている将校たちに罵声を浴びせるヒトラーだったが、女性秘書や妻には紳士的に接している(なんせ女性のみ“さん”付け)。
よって、ユンゲの目の前にいるヒトラーは「国家に殉じて死んでいく悲劇の権力者」にしか見えないのである。
ヒトラーの死後、ユンゲは地下要塞を脱出し、ヒトラーのせいで起こった地上での悲劇を目にし、目覚める。
晩年、彼女は言う。
「怪物の正体を知らなかった自分を今も許せない。」
「若さは無知の言い訳にはならない。」
帰宅後、「女王の教室」を観る。
阿久津真矢先生の告白。
真矢先生が前任学校でボコボコにした生徒は、優等生で身体の大きい、いじめっ子だった。
彼にいじめられた子の中には、自殺未遂した子までいた。
彼の「どうして人を殺してはいけないんですか?」の言葉で真矢先生はキレてしまった。
…人の生命は素晴らしいものだ、それを奪う権利など誰にもないという信念に基づいて…。
彼女の口から生命を肯定する言葉が出た。
そのこと自体衝撃的だったのだが、折りしも「ヒトラー 最期の12日間」を観た後。
人間の汚さや愚かさ…そして怖さを大量に心に浴びていたので、私は混乱しつつも真矢先生の言葉に救われた。
真矢先生は子供達にいつもこう言う。
「いい加減 目覚めなさい。」
もしあの時代、ヒトラーにそう言える人がいたならば、多くの惨劇は起きなかっただろう。
でも誰も言えなかった。
言ってもヒトラーのあの様子では無理だったかもしれない。
「…でも」
と、私はこの接続詞を口に出してしまう。
「無知の恥」という言葉がある。
無知が「恥」どころか、その後生きていく上で「後悔」に繋がり、またそれは己の滅亡をも引き起こすことを今日は学んだ。
★映画を観て単純に思ったこと★
喫煙する女性
地下要塞にいた女性たち(ユンゲや秘書仲間、ヒトラーの愛人やがて妻になったエヴァ・ブラウン)の喫煙率の高さ!!
これには正直驚いた。
久しぶりにお外を散歩すれば一服。
自室でも一服。
パーティでも…。
スッパスッパ吸い、鼻から「プッファ~」なシーンが多かった。
地下要塞にいるとストレス溜まるのだろうか…。
愛煙家の私はこの映画を観ながら「す、吸いたい…」と何度思ったことだろう。彼女たちは実に美味しそうに吸うので…。男性の喫煙シーンは印象に無い。ヒトラーが吸わなかったからだろうか。
秘書の服装
オーソドックスなスーツ、巻き髪、ハイヒール。
素早いタイピングや速記、廊下をカツカツ歩くユンゲの姿は颯爽としていて眩しかった。
JJ等に出てくる殿方の視線を充分意識した「かっこかわいいOLちゃんの秋服特集」のファッションより、あの時代の「職業婦人です、私は」みたいな固いファッションの方が私は好き。参考になった。
こんばんは。
旅行したのは、ハイデルベルクとローテンブルク、ロマンティック街道とライン川周辺です。
所謂、観光地ですね。
私も完璧快楽系です。
っていうか、ドイツにいるイタリア人って感じです(?)
ボンジョ~ルノ!!
「ブレーメンの笛吹き」に共通する我が国の独裁政権に、不安を覚えます。
本当に、左手挙げて挨拶する世の中にならなければ良いんですけども・・・。
その後、文化サバは発見されましたか?
そのワイン、見なかったです。
ローレライの近くの町でワインを試飲しましたが…。
ノイシュバンシュタイン城、行きました!!
ワーグナーのパトロンが城主だったんですよね?
城の中に鍾乳洞があったり、オペラ用の劇場があったり、とてもゴージャスでした。
「快楽主義と潔癖主義が絶妙に同居した南ドイツのひと、いいですねー。」
→激しく同意です。スンバラシイ!!です。
サバ、凄い状態での発見でしたね。
こんばんは。
あの城、夢想の館なのですね。
東京ディズニーランドのシンデレラ城が好きな夢見がちな私には、たまらない建造物でした。
懐かしくなってアルバムを開いたら、あの城のチケットが挟んでありました。
15マルクとのことです。
菩提樹の生け垣…存じませんでした。
ただ、薄暗い鍾乳洞を見て「阿武隈洞」を彷彿としたのを覚えています。
しっかし、城内に鍾乳洞って・・・。
バブル絶頂期の人みたいな発想ですね。
やはりルドビヒ2世、素敵です。
フランスのアントワネットみたいな、「贅沢マンセー」「国民のことなんて…(以下省略)」という偉い人、好きです。
「あなたがそういうタイプの方じゃないかと、blogを拝見していて感じています(^_^)」
→ありがとうございます。
けっこう自分色出しすぎですよね(笑)
実際の世界では、出せないので…。