世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

心に麻酔を

2008年03月31日 22時26分54秒 | Weblog
「お花見行きましたかー?」

歯の治療中、そんなことを尋ねてきた真田医師。
そう、今日は麗しの歯医者デー。
歯だけではなく、心まで削られている私。
真田広之似の歯科医に萌え始めて早2ヶ月ちょと。

私「この土日は実家に帰ってまして…」

先生「実家はどちらなの?」

私「栃木です」

先生「じゃあまだ桜は咲いていないかな」

私「昨日、雨でしたし」

先生「そうそう。せっかくお花見行こうとしたら雨で。結局デパート行って終わっちゃいました」

え?
嫌な予感…。

先生「デパートの化粧品売り場で放っとかれるって、男には辛いものですよ」

嗚呼、やっぱり。

先生「ベビーカーに赤ん坊乗せているから、他の売り場を一人で回ることもできませんし…」

あ、そう。

そうだよね。
妻子がいるに決まっているよね。
先生、真田広之似だし、優しいし。
開業医だし。

会社前の公園の桜が綺麗だという旨を告げたら

「明日、行こうかな。会うかもね」


嗚呼、なんて罪なお方なのでせう。

麻酔を打つ場所、間違えてる。いっそ、私の心を麻痺させてくれればいいのに…。

北風が吹く駅のホーム。

カチ…カチ…。

なかなか点かないライターの灯火。

吸い込んだ煙草の煙は、麻痺した片方の唇から間抜なぐらい出てきて、そして漆黒の闇に消えていった。
この記事についてブログを書く
« 切り替え | トップ | 残酷なニートのテーゼ  »
最新の画像もっと見る