ヨゼフ・ゲッペルスに関する本を2冊続けて読む。
興味が尽きない、不可思議で、けれど、天才的な扇動者、である。
何よりも面白いのは、彼ゲッペルスが師と仰ぎ神と慕ったヒトラーと
同じやうな青年時代を送ってゐることである。
ヴィーンでの建築家を目指しながらも、その為の建築学校への入学に失敗し、
なすすべなく、繊細な風景画を描き、売ってゐた若いヒトラー。
壮大なロマンを夢見ながらも、書かれた小説は出版社に一瞥もされずに拒否され、
うつうつとした心情を抱へながら新聞の編集に携はってゐた若いゲッペルス。
その二人が出会ってしまったときに、間違ひなく、ホロコーストへのボタンは押されてしまったのだらう、と思ふ。
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