訃報を受けて、慌しく出立の準備をしてゐる時に、義弟から電話がきた。
遺影に飾れるやうな写真がないので、探してほしい、とのこと。
急いで2台のPCの中身を調べ、なんとか2年前の娘の結婚式のスナップからトリミングした。
温泉嫌ひで写真嫌ひだった妹は、山形へ遊びにきても、物産館を巡る程度で、なるほど、写真を一緒にとった記憶もなかった。
義弟の、残ってゐる写真が少ない、との嘆きに、戻ってから有らん限りの写真をディスクに落として送る、と約束してきた。
アルバムのなかの、まったく、悲しいほどに少ない写真をスキャンし、ディスクに収めた。
勿論、白黒の少女時代のものもあった。
ひとときの幸福な時間と、長く辛い時間が一瞬にしてよみがへり、涙が止まらない。
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