葬式でした。
昨日の朝、いつものやうに新聞の訃報欄に目をやると、友人と同姓同名の名がありました。
年も確かに同じ位。
うる覚への住所も、同じやうな場所。
早々に他の友人に連絡をとり確認すると、「さうだ」と言葉少なく云ふ。
55歳での死でした。
癌、だったといふ。
小生の、創作と読書のサークルのひとりでした。
皆で埴谷 雄高の「死霊」を未完成の部分まですべて読み、
その時には、いつも詳細な資料を作ってくる友人でした。
理論家の彼でしたが、
「直木賞をとったら、役所なんか辞める!」と云ってゐた。
公私の多忙さで、小生が勝手ながら暫らく会への参加を休んでゐた間、
彼は入退院を繰り返し、お盆のこの時期、病に果てたといふ。
式場へゆく道すがら、置賜盆地を望む小さな峠から、ひとつ漂ふ雲が見へました。
皆に愛された彼でしたが、
それでも、やはり、55歳での無念の死には、悔む言葉さへもでてきません。
合掌。
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