ウジェーヌ・アジェ(Eugene Atget)の写真が好きです。
一時期、漁るやうに写真展ばかり見てゐた時がありました。
何かの展覧会で、アジェの写真を見てからでした。
葉書きほどの大きさの、セピア色に退色したものでした。
10年以上も前、イタリアとフランスへ行ったとき、パリの美術館でアジェの写真集を買ひました。
新書版より少し大きめのものです。
どれも、眠るやうな、あるひは死にかけてゐるやうな静けさのある写真です。
取り壊される建物を、写真といふ新たな手段で残したものですが、
不思議な静謐感は、アジェ自身の慈しみが印画紙に写ったのかも知れません。
小さな写真集を見ると、100年近くも前、大きな写真機を肩に担いで
パリの街角を歩いてゐただらうアジェの姿が浮かんできます。
ジュリーニ、クライバー、ヘレン・メリル・・
クリフォード・ブラウン、三百字小説などなど
なんだか、くらくらと立ち眩みを起こしそうに
なってしまいました。ほんとうに偶然ですけど
わたくしもあの夜同じ盤でマラ9を聴いていた
のです。ただジュリーニ氏には申し訳ないです
が終楽章をどうしても某指揮者で聴き直したく
なり、追悼会になり損ね少々悔いております。
畏れ多いのですが、そのうちブックマークに入
れさせていただいてもよろしいでしょうか?
アジェの文章の下から3行目「静謐感→アジェ
自身の慈しみ」には深く感じ入った次第です。
アヅマシャクナゲの美しさには驚嘆しました。
旧かなの新鮮さ、やわらかさには和みますね..
気ままに書いてゐますので、
いつも、話は、あちらこちら、です。
BM、TB、大歓迎です。
閑なをりにでも、また覗いてやってください。
よしなに。