やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

梅雨の間の…

2008-07-18 | 本や言葉
最近読んだ本は…



この著者が好きで、結構手垢にまみれた既存の音楽論や作家論に、いつも新鮮な空気を送り込んでゐます。

この『恋愛哲学者モーツァルト』も、モーツァルトの五大オペラを軸に、モーツァルトの音楽観や人生観を織り込んで面白く読みました。





『大君の刀』-ブリュネが持ち帰った日本刀の謎-、も面白かった。

映画「ラストサムライ」のモデルとなったフランス軍人の自宅に残る日本刀3振りの出所を調べてゆくうちに、不当なまでの明治維新の姿、土方歳三とともに北の地で最後の戦ひに挑み敗れた、凛とした軍人の姿が浮かんできます。
(「ラストサムライ」は、つまらない映画でした。余りにも、ステレオタイプな描き方で、大騒ぎされたのが小生には、さっぱりと解らない)

幕末時、日本の各勢力へ切り込んでゐた外国勢も、それなりの策略や計算があったのは別として、本文にもありますが、ガリア魂を自らの矜持として時の将軍や幹部たちに激を飛ばし、自らは仏国へ軍人としての職を解いてもらひ、まさに、ラストサムライとして薩長軍に戦ひを挑む姿は、感動的です。
そして、その彼の姿を小説にした『乱』(分厚い!)を読み始めてゐます。