HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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上田正樹と有山淳司 / 俺の借金全部でなんぼや

2005-05-18 22:52:11 | THIS SONG
75年に上田正樹と有山淳司名義で発表されたシングル。
名義は二人のデュオのようだが、このシングルには
しっかり各パートのメンバーがクレジットされており
当然ながら、それはサウス・トゥ・サウスのメンバーである。

サウスのライブは2部構成で、1部が上田と有山を中心
としたアコースティック編成、2部がバカのり(笑)の
ソウル・レビュー風ライブだったという。
契約にあたり、ディレクターは2部で展開されるような
アルバムを想定したというが、それに対し、上田正樹は
ソウルではなく、アコースティックなブルーズやラグでの
録音を提示した。なんとも当時の上田の反骨心が伺える話だ。

作詞が三上寛というのが驚かされる。関西ブルーズ・シーンと
どういう繋がりがあったのだろうか?。歌詞にはサウスの
メンバーが次々と歌いこまれる。

例えばこんな風に・・・。
「お好み焼きやの ゆうちゃんから 5000円借りてきて
 全部パチンコで 負けてもうたから
 乾物屋の中西に 8000円借りた」

ゆうちゃんはベーシストで最近は忌野清志郎と活動をする藤井裕のことで
中西は、セッションにひっぱりだこのピアニスト、中西康晴。
もちろん歌詞には有山、ドラマーの正木五郎、くんちょうもでてくる。
おまけに関西弁である。
”青森県北津軽群東京村じゃ~”と歌った三上寛が関西弁を駆使して
歌詞を書いたこと自体、興味深いと思いませんか?。

ジャケットを見て欲しい。
食い倒れ人形の横の二人は勝手に写真をはめ込んだものである。
このお手軽感!!。
今日はレコーディングだと言われ、レパートリーを2テイクくらいで
ひょいひょいと吹き込むブルーズ・マンのイメージに
ぴったりじゃないか。
このシングルのB面は「大阪へ出て来てから」である。
83年に、アルバム再発にかこつけて再びシングルが切られるのだが
そのときはA面に昇格する。アーティストの意思は
介在していないシングル盤だろうが、B面が「俺の借金・・」
でないのがまた面白いのだ。

今のところ私に借金はない。裏返せばローンを組む勇気がないだけ
なんだけど、常に貧乏ではある。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ち~旦)
2005-05-18 23:55:15
キャー懐かしいですな。

中西さんはこの頃、まだティーンエイジャー

でしたが、よくこんなオールドタイミーな

ピアノが弾けますよねえ(笑)ピアノが

ある意味、この作品のキモですから。
Unknown (ハリー)
2005-05-19 19:00:55
確かにピアノがいい味だしてますよね。



かなり前なのですが、この二人が「ぼちぼちいこか」を

再現するライブを見ました。

キー坊は「このアルバムは年金みたいなもんや」と

MCで語ってましたが、ずっとカタログに残って

広く聴かれて欲しいものです。
良いですね~ (ezee)
2005-07-10 03:23:40
お初です。私もサウスのアルバムと共にこのアルバムが大好きで学生時代、再結成サウスを何回も見に行き、何回いっても飽きませんでした。その時のカセット録音が今でも宝です!
Unknown (ハリー)
2005-07-10 15:09:09
私は豊橋で1度見たきりですが、なかなかの熱演。

新曲としてやった「阿呆の坂田」をネタにしたものは

今ひとつキレがなかったですが、「むかでの錦三」は

鳥肌が立ちました。

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