HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

FOR A ROCKER

2014-04-08 00:00:00 | ROCK

こう見えて(どう見えて?)結構ジャクスン・ブラウンのアルバムは、所持している。
たまたま「LATE FOR THE SKY」を買ったのが、ほんの数年前(笑)というだけの
後ろめたさはあるけれど。

ところが、私とジャクスンの相性が良いかというと全くの逆で、時々「何でこんな
辛気臭い(失礼)レコードを持っているのだろう。」と思うことすらある。だけど、更に時々
どうしても聴きたくなる瞬間が訪れる。その理由はわからないが、とにかくその一瞬に
応えるために、私はジャクスン・ブラウンのレコードを持ち続けている。

掲載写真は先日リリースされたジャクスン・ブラウンのトリビュート盤「LOOKING INTO
YOU」。2枚のCDには全23曲が収録されていて、私の無知を差し引いてもジャクスンゆかりの
ミュージシャンが多く参加していることがわかる、面子的に豪華なアルバムだ。

オープニングを飾るのにドン・ヘンリーというのは適任だろうし、また締めがJD サウザーと
いうのも最適だろう。デヴィッド・リンドレーはボニー・レイットのサポートをしているし、
カーラ・ボノフの参加も当然だろうが、個人的に嬉しい。

不思議なのが1人だけ2曲担当したライル・ラヴェットの存在である。正直に言って私は
ミュージシャンとしてのライルのアルバムを聴いたことがなく、俳優として或いはジュリア・
ロバーツの元夫として認識しているくらいだ。(そういえば「クッキー・フォーチュン」という
映画がありましたね。)ボスやベン・ハーパーといった人たちを差し置いて2曲歌うというのは
何か深い意味があるのだろう。

全体的に落ち着いたトーンで2枚のCDは統一されている。「暗い」というのは簡単だが
「暗い」の基準も人によってちがうだろうから、私はここでは「落ち着いた」と表現したい。
ジャクスン・ブラウンのオリジナルのイメージを損なわないような思慮深さが全体に
通底しているので、破綻無く安心して聴いていられるトリビュート盤であり、これは昨年出た
ジェシ・ウィンチェスターのトリビュート盤と同じような感触である。

意外にも1STから選ばれている曲が5曲と最も多く、次いで「FOR EVERYONE」と「LATE
FOR THE SKY」から4曲ずつ。私が初めて買ったアルバムである「LAWYERS IN
LOVE」からは1曲も選ばれていない。

ジャクスン・ブラウンの曲を最初に聴いたのは『SOMEBODY'S BABY』。次いでラジオから
流れてきたシングル『LAWYERS IN LOVE』を聴いて、同名アルバムを買った。
アルバムはブルース・スプリングスティーンのようにわかりやすくなく、数回聴いて投げ出したも
同然だったが、たまたまテレビで見た『RUNNING ON EMPTY』に感動して、また興味を持つ
といった、そういう個人的な心の浮き沈みを繰り返しながら、今も時折アルバムを取り出す。
今後もずっとそんな感じなのだろう。

それにしても『RUNNING ON EMPTY』のビデオで印象的なラップ・スティールを弾いている
デヴィッド・リンドレーの方に興味の比重が移るなんて、高校生の頃は思いもしなかったけど
それはまた別の話ということで。(笑)


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