ニール・ヤングは過去のライブ音源をアーカイブとしてリリースする作業と同時に近年は
オリジナル・アルバムをもう一度リリースする作業に取り組んでいる。掲載写真は
「ORIGINAL RELEASE SERIES DISCS 5-8」と題された4枚組で、写真に写る4枚の
盤が収納されている。
この前に「DISCS 1-4」がリリースされており、今回は更に「DISCS 8.5 - 12」と
題された5枚組もリリースされたが、私が購入したのは掲載写真の箱だけである。理由は
簡単で遂にあの「TIME FADE AWAYS」が初オフィシャルCD化されたからである。
過去に怪しいCDは何度かリリースされたが、正真正銘のオフィシャルCD化ということで
これを待ち望んだ方も多いと思う。リリース当時はニール初のライブ盤であるにも関わらず
当時のファンが期待したであろう曲が収録されず新曲のみで固められた内容ゆえに評価は
芳しくなかった。
ファンの期待を良くも悪くも裏切るニール・ヤングの歩みを知っている今となっては
不思議でも何でもないのだが、馴染みの曲を聴きたいという気持ちをわからないこともないし
このライブ盤の前が映画のサントラの体裁をとった「JOURNEY THROUGH THE PAST」
だっただけに、肩透かしが続いたというような気持ちを抱くのもわかる。そういう想いを
抱くことも無かった後追いとしては、ひたすら早くCDになって欲しいと思うのみ
だったのだけど。(笑)
演奏した場所がスタジオであったか人前であったかの違いはあるが、新曲を聴くことが
できるという意味で喜ばれるべきアルバムであったはずだが、急に演奏場所が大きくなって
しまい尚且つ長期のロードに出た苛立ちや疲労から万全でないという指摘もあろうし、
ロック・スターにつきもののの海賊盤対策の意味合いの是非なんかもあっただろうが、
今となっては、貴重で愛おしい曲が多く含まれているというその点だけを愛したい。
4枚のCDは全て紙製ジャケットに収納されている。発売当時に見開きジャケットだった
ものは見開き仕様で再現され、LPに添付されていた歌詞カードやインナー・スリーブも
再現されている。ただ、紙製ジャケの作りが大雑把(笑)で、変な持ち方をすると
CDがすぐに転がり落ちてくる(笑)ので要注意である。
「DISCS 8.5 - 12」の「8.5」はスティルス・ヤング・バンドの「LONG MAY YOU RUN」
を指すのはわかるが、この調子だと72年の「JOURNEY THROUGH THE PAST」の
運命や如何に?。(笑)