HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

HAMPTON COLISEUM

2014-10-23 08:38:14 | ROCK

ローリング・ストーンズがFROM THE VAULTと題した映像アーカイブのリリースを開始し、
その第一弾である81年12月18日のハンプトン・コロシアムでの映像が届いた。
様々なパッケージで発売されたのだが、私は映像とCDのセットで購入。派手なボックス・
セットにも惹かれたが、私の財力ではこれで十分。

昔からストーンズ・ファンには有名な映像である。コンサートと同時にPPVで放送された
映像はブートレグ・ビデオになり、FM放送された音声は当然ブートレグ・レコードになった。
コンサート本編で軽く2時間超え、オープニング・アクトのジョージ・サラグッドの演奏や
ストーンズの楽屋を捉えた映像が50分ほどで、ブート屋の売り方も本編のみの映像と
「完全版」に分けていて、何故か本編のみの方が画質が良いような表記がしてあった。
また、今から30年以上前の市場価格も相当なもので、ブートレグ・ビデオ1本買うのに
けっこうな金がかかったものだ。

私は本編のみのブツを買ったのだが、「テレビで放送されたのに、この程度の画質か。」と
がっかりしたものだ。それに先に映画「LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER」での
溌剌としたストーンズを見ていたので、それとの違いにも馴染めなかった。

ここらは当時の私の「青さ」丸出しである。映画はストーンズの動物的な瞬発力を捉えるべく
曲間は編集されているし、曲自体もバッサリと鋏が入っているもの(例えば『JJF』)もあった
くらいだから、全くの別物、いやハンプトンの映像こそ当時のストーンズの実態を撮影した
画期的な映像と解釈すべきであったのだ。

ハンプトンの映像の発売のアナウンスがあった時、正直なところそれほど期待はしていなかった。
というのも、12年にマディー・ウォーターズとストーンズのチェッカーボード・ラウンジでの
映像が発売された時のボーナス映像でハンプトンでの『BLACK LIMOUSIN』が収録されていた
のだがそこでの寝惚けたような画質にがっかりしたからである。

ところが。今回の映像には驚いた。というか、もともとこれくらいの画質で出回ってほしかった
なんて恨み節もでるくらい、綺麗な画質に変貌していたからである。音声の差し替えも目立つが
些細なことである。手持ちの一番いい画質のDVDと一番音質のいいブートレグを手放さなければ
いいだけの話であるが、ブートレグをドキュメントではなく単なる「バージョン」に格下げさせる
だけの価値がある今回のリリースであると思う。

画質と音質がいいということは情報量の多さに直結し、こちらの集中力が高まることもあって
ブートレグを見聞きした時よりも多くのことに気付く。チャーリーのスネアのミス・ヒットが
あまりに多いのに驚くが、そこがまた絶妙のスイング感を生んでいる。なんていうのは贔屓の
引き倒しなんでしょうねぇ。(笑)

このあと、すぐに75年の映像がリリースされる。まるで夢のようだ。(笑)

コメント (4)
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