HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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ダブの進化・その1

2012-08-01 21:10:21 | REGGAE

夏だレゲエだ、なんて書くと阿呆のようで嫌なのだが、通年レゲエを聴いていても
正直な処やはり夏には使用頻度が高まる。暑さでへばった体に心地よく響く音は
寝苦しい夜をいくらか楽にしてくれる。単に酒のピッチが早まって、それが契機に
なって睡眠を誘発するだけだったりするのも事実なのだけど。(笑)

4枚のダブ名盤を収録した「EVOLUTION OF DUB」と銘打ったシリーズは09年から
始まったのだが、11年にVOL.6が出たところで止まってしまった。できればVOL.10
くらいまで行って欲しかった(笑)のだが、安価な上に初CD化を多く含んだこの
シリーズは今でも重宝している。シリーズが始まった際にVOL.2を取り上げたが
改めてこのシリーズを振り返ってみる。

  

VOL.1にはキング・タビーの有名盤で単独CD化もされている「DUB FROM THE ROOTS」
「THE ROOTS OF DUB」を含むが、何と言ってもジョー・ギブス音源でエロール・
トンプスンがミックスした73年の「DUB SERIAL」の初CD化に価値がある。ヴィニールで
再発されたが、単独CDでの再発は今までに一度も無いところに、VOL.1の箱の価値がある。

  

VOL.2は収録された4枚のうち、今現在だと全て単独CDや別の箱物で聴くことができる。
私にしてみればアグロヴェーターズの2枚は、「DUB ATTACK」と題された3枚組CDで
既に入手していたので、ダブリ感(笑)が高かったのだが、これが出た時点でトミー・
マクックの「BRASS ROCKERS」は初CD化だったので、それが嬉しかったように記憶する。

  

掲載写真左の「SLEDGEHAMMER DUB」は77年に300枚のみプレスされた盤で
07年にジャケットを新装してCD化されているのだが、それを聴いていなかった私は
この箱で初めて聴いた。ボーナス・トラックこそ無いものの、そのダブの完成度に唸ったものだ。

ダブの元ネタはデニス・ブラウンの74年のアルバム「DEEP DOWN」。元になった
この盤も恐ろしく完成度が高い盤で何度聴いても飽きない。現在だと今年出たばかりの
4枚組(といっても、これも廉価です)「DEEP  ROOTS OBSERVER STYLE」で
簡単に聴くことができるので、併聴すると面白さは倍増。

  

VOL.3は、全てレヴォリューショナリーズ。「OUTLAW DUB」は、超有名盤というか
よく知られているレコードだが、私の知る限り単独CDは無かったと思う。他に収録された
「NEGREA LOVE DUB」「GREEN BAY DUB」然り。何れもリンヴァル・トンプスン制作の
レコードで、何れも驚くような派手さは無いものの、何度も聞くうちにその渋さを理解した
つもりになってしまうのと同時に、レヴォリューショナリーズのアルバムを一気に手中に収める
ことができるという意味で素晴らしい箱である。(笑)

個人的にはリンヴァル・トンプスン自身のアルバムを通して聴いて、それほど好きになった
ことは無いのだが、彼が制作したダブはどれも素晴らしい。

次は残りの3セットを取り上げてみる。

コメント
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