活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

暗室の記憶。

2005-06-05 23:59:09 | Weblog
地元紙のコラム記事に取材用のカメラの話が出ていました。
全国の新聞社がデジカメを本格的に使い出したのは96年のアトランタ五輪。
地元新聞社ではこの翌年に100万画素クラスのデジカメを初めて導入したそうですが,かなり高価なもので使用時には緊張したとか。
2000年のシドニー五輪,2002年の日韓サッカーワールドカップと,スポーツイベントの度にデジタル化が進み,今は100%がデジタルに。
そして,ついに今年,写真部からフィルム現像機が撤去され,暗室がなくなったそうです。

昔,事件記者が活躍するテレビ番組では,暗室の赤電球の下,容疑者の写真の像が現像液の中でじわっと浮かび上がる・・・というようなシーンがよくありましたね。
今やその「暗室」と言う言葉自体が消えつつありますが,私には酢酸の酸っぱい匂いとともに記憶の奥の部屋にしまわれています。