宝塚友の会に入っていた友人とご一緒させていただき、B席最前列のセンターで観た。本当にいい席だ。友人に感謝m(_ _)m
『エリザベート』はオーストリアで生まれたミュージカル。ブロードウェイやロンドンのミュージカルともまた違った雰囲気に満ちている。1992年初演、ミュージカルが受けないお国柄にもかかわらず98年までロングラン上演され、他のヨーロッパ諸国でも上演され、現在ウィーンで再々演中の人気ミュージカル。日本では世界各国に先駆けて宝塚歌劇団で1996年に初演。ミヒャエル・クンツェのオリジナル脚本を小池修一郎が男役トップが主役になるという宝塚歌劇に合わせてトート役を主役に置き換えて潤色・演出し宝塚版として上演されて大ヒット。『ベルサイユのばら』『風と共に去りぬ』に続いて全組で上演する代表作にまでになっている。
初演時に雪組トップだった一路真輝がトート役をつとめたが、退団後、東宝での『エリザベート』初演でタイトルロールをつとめて、現在まで再演を重ねている。今年も帝劇で9月に上演され、私も観る予定。この作品はクンツェの脚本が魅力的なことととシルヴェスター・リーヴァイの音楽がよくて何回も観たくなるのだ。
内容は宝塚のHPより概略を転載しておく。
「類稀な美貌の持ち主であると同時に、自由奔放な生き方を求めた少女エリザベートが、オーストリア皇后となったことから辿ることになる数奇な運命。そこに彼女を愛する黄泉の帝王トート(死)という抽象的な役を配した独創的なストーリー」
さて、今回は5組目の月組による『エリザベート』。主演のトップ彩輝直はこれがサヨナラ公演となる。エリザベートには次期トップとなる瀬奈じゅん。男役がエリザベートを演じるのは今回が初めて。ポスターを見た時から従来の宝塚の『エリザベート』のイメージとは違った雰囲気が漂っていた。
観劇してみて...、やはり大きく違っていた。男役に比べて小さく華奢な娘役が演じるエリザベートとは比べ物にならないくらい大きく線が太い。大劇場公演の舞台写真集を先に見た感じでは彩輝直もビジュアル的にはかなり格好のいいトートで期待が膨らんでいたのだが、実際に並ぶと迫力が同等のコンビになっていて、やはり従来の二人のバランスと明らかに違う。2幕冒頭の「私が踊る時」のデュエットの対等感はそれはそれで圧巻だったが。
エリザベートの夫である皇帝フランツ・ヨーゼフ役には専科の初風緑が演じていたが、初風が男役の中ではかなり線が細いタイプなので、瀬奈と並ぶとバランスはあまりよくなかった。
ミュージカル肝心の歌唱力は...初風緑のひとり勝ちだった。それと安心して聞くことができたのは、エリザベート暗殺者で狂言回しのルキーニを演じる霧矢大夢と皇太子ルドルフの大空祐飛だった。霧矢のルキーニはアナーキストというよりも不良のにいちゃん風だったのがちょっと物足りなかったが歌は上手い。
彩輝は前のトップの紫吹淳の退団公演の時に観ているが歌は下手だった。今回のトートはかなり聞かせてくれるようになってはいたが、低音部分があまりにもダミ声になってしまう難があり、今回退団で正解。エリザベートの瀬奈は頑張っているが、やはり高音部がきれいに出ない。一路真輝が東宝でエリザベートとして揺るぎのない地位を築いている偉大さがあらためてよくわかる。今、一路の他に誰が帝劇でエリザベートを演じられるだろうか?トートがダブルキャストになっているだけに、早く一路の負担を減らして長く続けてもらいたいのにと常々思っている。
宝塚版では、ルキーニ中心の場面はなくしたり(ルドルフが危機感を抱くナチスドイツの台頭を表す場面など)、トートとふたりでコーラスを主導したりするような変更もあるが、トートダンサーズも宝塚らしく美しいし、最後はエリザベートとトートが白い衣裳で黄泉の国に旅立つなど、ロマンチックにまとめられているのがよいと思う。
帰宅後、やはり友人に借りた1998年の宙組盤のCDを聞く(その友人にも感謝m(_ _)m)。トートの姿月あさともまあまあ聞かせてくれる。エリザベートの花總まりは声量が足りずに物足りない。フランツの和央ようかはこの頃はまだ今いちだったのねと思った(『ファントム』はさすがだった)。ルキーニの湖月わたるは「もう下手~」と娘もききながらぽつりと言う。トートで聞いたことがないのは麻路さきだけになった。私が上手いと思ったのは春野寿美礼が一番、次が一路真輝だ。
東宝版のトートの歌は山口祐一郎が一番だが、内野聖陽もどんどん上手くなって聞かせてくれるようになった。9月が早や楽しみな私である。
写真は、宝塚歌劇団のHPからのポスター画像。
『エリザベート』はオーストリアで生まれたミュージカル。ブロードウェイやロンドンのミュージカルともまた違った雰囲気に満ちている。1992年初演、ミュージカルが受けないお国柄にもかかわらず98年までロングラン上演され、他のヨーロッパ諸国でも上演され、現在ウィーンで再々演中の人気ミュージカル。日本では世界各国に先駆けて宝塚歌劇団で1996年に初演。ミヒャエル・クンツェのオリジナル脚本を小池修一郎が男役トップが主役になるという宝塚歌劇に合わせてトート役を主役に置き換えて潤色・演出し宝塚版として上演されて大ヒット。『ベルサイユのばら』『風と共に去りぬ』に続いて全組で上演する代表作にまでになっている。
初演時に雪組トップだった一路真輝がトート役をつとめたが、退団後、東宝での『エリザベート』初演でタイトルロールをつとめて、現在まで再演を重ねている。今年も帝劇で9月に上演され、私も観る予定。この作品はクンツェの脚本が魅力的なことととシルヴェスター・リーヴァイの音楽がよくて何回も観たくなるのだ。
内容は宝塚のHPより概略を転載しておく。
「類稀な美貌の持ち主であると同時に、自由奔放な生き方を求めた少女エリザベートが、オーストリア皇后となったことから辿ることになる数奇な運命。そこに彼女を愛する黄泉の帝王トート(死)という抽象的な役を配した独創的なストーリー」
さて、今回は5組目の月組による『エリザベート』。主演のトップ彩輝直はこれがサヨナラ公演となる。エリザベートには次期トップとなる瀬奈じゅん。男役がエリザベートを演じるのは今回が初めて。ポスターを見た時から従来の宝塚の『エリザベート』のイメージとは違った雰囲気が漂っていた。
観劇してみて...、やはり大きく違っていた。男役に比べて小さく華奢な娘役が演じるエリザベートとは比べ物にならないくらい大きく線が太い。大劇場公演の舞台写真集を先に見た感じでは彩輝直もビジュアル的にはかなり格好のいいトートで期待が膨らんでいたのだが、実際に並ぶと迫力が同等のコンビになっていて、やはり従来の二人のバランスと明らかに違う。2幕冒頭の「私が踊る時」のデュエットの対等感はそれはそれで圧巻だったが。
エリザベートの夫である皇帝フランツ・ヨーゼフ役には専科の初風緑が演じていたが、初風が男役の中ではかなり線が細いタイプなので、瀬奈と並ぶとバランスはあまりよくなかった。
ミュージカル肝心の歌唱力は...初風緑のひとり勝ちだった。それと安心して聞くことができたのは、エリザベート暗殺者で狂言回しのルキーニを演じる霧矢大夢と皇太子ルドルフの大空祐飛だった。霧矢のルキーニはアナーキストというよりも不良のにいちゃん風だったのがちょっと物足りなかったが歌は上手い。
彩輝は前のトップの紫吹淳の退団公演の時に観ているが歌は下手だった。今回のトートはかなり聞かせてくれるようになってはいたが、低音部分があまりにもダミ声になってしまう難があり、今回退団で正解。エリザベートの瀬奈は頑張っているが、やはり高音部がきれいに出ない。一路真輝が東宝でエリザベートとして揺るぎのない地位を築いている偉大さがあらためてよくわかる。今、一路の他に誰が帝劇でエリザベートを演じられるだろうか?トートがダブルキャストになっているだけに、早く一路の負担を減らして長く続けてもらいたいのにと常々思っている。
宝塚版では、ルキーニ中心の場面はなくしたり(ルドルフが危機感を抱くナチスドイツの台頭を表す場面など)、トートとふたりでコーラスを主導したりするような変更もあるが、トートダンサーズも宝塚らしく美しいし、最後はエリザベートとトートが白い衣裳で黄泉の国に旅立つなど、ロマンチックにまとめられているのがよいと思う。
帰宅後、やはり友人に借りた1998年の宙組盤のCDを聞く(その友人にも感謝m(_ _)m)。トートの姿月あさともまあまあ聞かせてくれる。エリザベートの花總まりは声量が足りずに物足りない。フランツの和央ようかはこの頃はまだ今いちだったのねと思った(『ファントム』はさすがだった)。ルキーニの湖月わたるは「もう下手~」と娘もききながらぽつりと言う。トートで聞いたことがないのは麻路さきだけになった。私が上手いと思ったのは春野寿美礼が一番、次が一路真輝だ。
東宝版のトートの歌は山口祐一郎が一番だが、内野聖陽もどんどん上手くなって聞かせてくれるようになった。9月が早や楽しみな私である。
写真は、宝塚歌劇団のHPからのポスター画像。
素敵なレポ、ありがとうございました。ぴかちゅうさんの前には、ズンコさんもまだまだ「山の途中」なのですね。演技力でいえば、花總さんのエリザベートはピカイチだと思います。この時、私号泣しながら見ていた記憶があります。
東宝版では、内野さんバージョンのみを観劇。ユニークなトートでしたね。山口さんバージョンは、「チケットがとれないよ」という友人のサジェスチョンあり、諦めていたのですが、先日の「レミゼ」での彼を見て、チャンスがあれば、チケットをとりたいと思うようになりました。
「エリザベート」競演、美の華が咲き誇りますね!
「エリザベート」に行って見ました。言われているほど、内野さん、ヘタじゃなかったですよ~。・・・あ、言い方に問題ありだな(滝汗)、上手でした。巷の感想でも、「どんどん上手くなっている」「先日の公演よりもいい」と。俳優さんて、すごいんですね~。
・・・・・、しかし売店で「蝉しぐれ」のDVD販売してたのはいったい・・・。私のようなファンを狙ったのことでしょうか
内野さん歌がものすごく上手くなってます。初演のCDは廃盤にしてほしいとみんな言ってます。現在の上手いバージョン出したら売れると思うよ。私も買う!
それに身体の動きがシャープです。セットの2階部分から降りるとき、山口さんは梯子を降りますが、内野さんはバーを使って舞い降ります。全身の怪しい演技にクラっと来ますよ。
でもおふたりとも山口さんも観てあげてくださいね。私は東宝ミュージカルでは最高のハマリ役だと思ってますから。「人間離れした役がハマる山口さん」っていう評価の私。悪口ではありません(^^ゞ
おひさしぶりでございます。
本日宝塚エリザ行って来ました!←3回目!
私は2月の大劇場も観てますが、その時よりも前回4月下旬よりも、彩輝トート&瀬奈エリザは進化して来ました!
後1週間で終わるのは勿体ないですね。
宝塚版も東宝版も大好きです!9月公演チケット取りも頑張ります!
くーみん様
はじめまして!
エリザおたくのゆきです!
内野トートも初演から相当進化しました!
9月も楽しみです!
その前に、来週からの「箱根強羅ホテル」がとっても楽しみです!
”erisabeth”フリークの方々、こんんちわ。ブログ検索で、こちらに初めておじゃましました。私とミュージカルの出会いは、内野さんが初主演ということで、2000年の「エリザベート」が始めてといってもいいです。以前にも、「レ・ミゼラブル」「屋根の上のバイオリン弾き」ercといくつか鑑賞しましたが、大好きな内野さんのトーは格別です。はまってしまいました。2000年版では、皆様ご指摘のように、歌唱力には?って感じでしたが、演技では私を満足してくれました。回を重ねるごとに、山口トートにも勝るとも劣らない歌唱力、なにより、演技では益々磨がかかりもう、最高のトートです。そのトートに9月に会えるのを楽しみにしてる私です。いや、その前にもうすぐ、新国立劇場【箱根強羅ホテル】で会えます。演劇ですが”歌”も歌うそうなので、たのしみです。また、お邪魔させていただきます。
内野さんは『エリザベート』と『ペリクリーズ』で惚れました。今回の井上ひさし作品でもどんな演技をしてくれるのか、麻実れいさんとのからみもどうなるのか、楽しみ!!
また、井上ひさし作品は後年になるほど音楽劇的要素をより多く持つようになっていますが、『箱根強羅ホテル』もそうなのですね。楽しみです。その後も『天保12年のシェイクスピア』もあるし『元の黙阿弥』もあるし、井上ひさし作品の上演がいろいろな演出家でされるのですごく楽しみです。
それとシシーさんのブログにもお邪魔しようとお名前のところをクリックしたのですが、「ページを表示できません」という表示が出てしまいます。お手数ですがせっかくですのでURL欄にコピー&ペーストで正しく入力していただきますようお願いします。
でも、ちょっと前のテレビ出演作品、あれはいったいなんだったんでしょう
哀しかったです・・・。
ところで、彼の「モンテクリスト」、見た方いらっしゃいますか? はまり役だったでしょうねえ・・。
なんだかここ、「内野さん部屋」になっちゃいましたね(笑)。ハイ、犯人は私です。
「箱根」チケットとりそこねてしまいました。ぐすん。オークションには出ているけれど定価以上で買いたくないという変な意地もあって眺めているのみ・・・オークションでチケットゲットしたこともないので よけいに警戒心が・・・でも観たい!!
9月が楽しみです。待つのがつらい。チケット争奪戦にも負けないようにしなくては・・・(OMCではすでに負けているけれど)
蝉しぐれ・・・映画版が染五郎であの世界がこわれなきゃいいけどと今から心配・不安でいっぱいです。
内野さんの『モンテクリスト伯』は『エリザ』を今回一緒に観に行った友人から以前にビデオを借りて見ました。後半、復讐に燃えて怖い目をして黒の衣裳で...。すごくカッコよかったです。これで文学座の公演にファンが殺到したのがよ~くわかりました。
あいらぶけろちゃん様
オークションはヤフーなどではもしもトラブルがあった時に保証があります。また、その出品者への以前の利用者の評価を見ることもできます。面倒くさくなければ活用してもいいと思います。もう一つ私がよく利用させていただくチケット救済掲示板をご紹介します。危険が一番少ないのは手渡しに応じてくれる方にすることです。
http://okepi.com/index.asp
この方のブログもリンクされていて、たまに私もTBしたりしています。